ハーメルン
ハリー・ポッターと野望の少女
第4話 入学式

「ホグワーツ入学おめでとう。新入生の歓迎会がまもなく始まりますが、大広間の席に着く前に皆さんが入る寮を決めなくてはなりません」

 ホグワーツの玄関ホール脇にある小さな部屋。
 そこに集められた一年生達の前で寮分けの説明をしているのは、エメラルド色のローブを羽織った黒髪の魔女だ。
 背が高く、深い皺が刻まれたその顔は厳格さを感じさせる。
 名をミネルバ・マクゴナガルといい、この学校の教頭を務めている人物である。
 彼女は生徒達全員を見回しながら、静かに、しかしよく通る声で説明をする。

「組み分けはとても大事な儀式です。ホグワーツにいる間、寮生が皆さんの家族のようなものになるわけですからね。
寮は全部で4つ、グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリン。どれも輝かしい歴史があり、偉大な魔女や魔法使いを輩出しました。
ホグワーツにいる間、皆さんのよい行いは属する寮の得点になりますし、反対に規律に違反した時は減点対象となります。
そして学年末には最高得点の寮に大変名誉ある寮杯が与えられますから、どの寮に入るにしても皆さん一人一人が寮の誇りになるよう望みます」

 そこまで説明し、一度マクゴナガルは部屋から退出した。
 組分けの準備をして来るらしい。
 その後ゴースト(そのまんま幽霊。この学校にはこういうのが普通にいるらしい)が現れて生徒達を驚かせたりしたがミラベルにはどうでもいい事だ。
 そうしてゴーストの顔見せが終わった後マクゴナガルが戻り、一年生達を大広間へと案内した。
 大広間は名家育ちのミラベルをして思わず感嘆する程素晴らしく、そして広大な空間だ。
 何千という蝋燭が広間を照らし、中央には4つの長テーブルが置かれている。
 そこには金色の皿やゴブレットが置かれ、そして何百人もの上級生達がすでに着席して一年生達を凝視していた。
 上座には5つ目のテーブルがあり、そこに座っているのは学校の校長ダンブルドアを始めとする教師陣だ。
 天井も見事の一言である。本当の空に見えるよう魔法がかけられたそこは、まるでプラネタリウムのように満天の星空が広がっていた。
 その光景に見とれていると、おもむろにマクゴナガルが4本足の椅子を置き、その上に汚らしい魔法使いの帽子を用意した。
 勿論、ただの汚い帽子などではない。
 これこそが生徒達の入るべき寮を決めてくれる意志ある帽子、『組分け帽子』だ。
 鍔の部分がまるで口のように裂けて4つの寮の歌を披露する様はどこか滑稽で、しかし幻想的だった。

 勇気と騎士道を持つ者はグリフィンドール。
 忍耐強く苦労を厭わないならばハッフルパフ。
 賢く機知に優れるならばレイブンクロー。
 そして手段を選ばぬ狡猾さがあるならばスリザリン。

 歌の内容を要約するならばこんなところだ。要するに生徒の性格によって入る寮が変わるらしい。
 これは即ち、ある程度趣向の一致する相手と寮生になれるという事を意味していた。

「ABC順に名前を呼ばれたら椅子に座って帽子を被りなさい。まずはアボット・ハンナ!」

 金髪おさげの少女が小走りで椅子の前に出てきて帽子を被って座る。
 一瞬の沈黙。その後帽子は大声で彼女の進むべき寮を示した。

「ハッフルパフ!」

 すると右にあったハッフルパフのテーブルから歓声があがり、拍手が鳴り響く。

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