幕間 紅魔館の日常
「パチュリーさんは暴走した姉様達を止めに行っていただいてます…」
「へぇ…また喧嘩してるんですねレミリアお嬢様とフランお嬢様」
「いつも姉がすいません…」
平謝りで小悪魔さんに頭を下げる、なんで俺がこんなペコペコしなきゃいけないのかは謎だがまぁしょうがないだろう、一応弟としての態度というものもある。
「いえ、アルク様も大変ですねぇ、結構ストレスとか溜まるんじゃないですか?」
「え?えぇと…」
「良かったら私が発散させてあげましょうか…?」
そう言って小悪魔さんは俺の耳にふっ…っと息を吹きかける。「ひゅいっ!?」っと変な声が出てしまうが、それよりもいきなりの展開で頭が上手く回らない。
「ふふっ可愛いですね…耳、弱いんですか?」
「こ、小悪魔さん…だめぇ…」
「あぁ、そんなトロトロな顔してると、悪い悪魔に食べられちゃいますよぉ?」
「何を、してるのですか?」
「アッッッシヌッッ」
小悪魔さんは身体中にナイフが刺さって死んだ、ご丁寧におしりの穴にまで刺さっていた。ピクピクと動くその姿は、先程までの妖艶さは微塵も感じられない。ツンツンと啄くと死にかけのゴキブリのようにジタバタして少し面白い。
「アルク様、大丈夫ですか?何もされていませんか?」
「あっ、うん…」
「あのゴミ…失礼、小悪魔は後ほど拷問にかけるので、今後一切あのようなことは起きません、ご安心ください」
この人今、曲がりなりにも同居人なはずの人を「ゴミ」って言わなかった?
「ところで耳が弱いのですか?」
「え?」
「いえ、なにもないです」
いや、バッチリ聞こえてたからな、この鉄仮面むっつりメイドが。
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「このっ!さっさと倒れなさいよ!」
「そっちこそ!」
ドンッ!ゴキャッ!メキャッ!っとおよそその体躯からは出ないような音が次々と辺りに響く。しかし、いつまでもその争いは続かなかった、何故ならばその二人を拘束するように重厚な鎖が上から降ってきたからである。
「うぉっ!」
「キャッ!」
「レミリア、「うぉっ!」は無いでしょ、貴女一応女の子なんだからその反応は…」
「うるっさいわね!パチュリー!」
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