ハーメルン
それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!
買い物ポンコツガール

所変わって執務室から出てきた指揮官、部屋の前で待機していた副官と合流してさてこれからどうしようかというところ

このまま真っ直ぐ帰ってもいいが折角なので少し街を見ていきたいと言う指揮官とそういえばインスタントコーヒーの残りがなかったなとM1895、二人の意見が同じだったので本部から出てきた二人は街を散策することになった

「ふっ、うーん。やっぱヘリアンさんと会うのは緊張するな~」

「ほう、一応お主に緊張という概念があったのか、それは良かった」

「え、やだな~あるよそれくらいは」

M1895からの指摘に頬を掻きながら指揮官は笑う、二人が最初に来たのはよく飲むインスタントコーヒーはいつもここで買っている雑貨屋。扉を開ければ来客を知らせるベルが鳴り店主である老婆が彼女達に気づき挨拶をしてくる

「いらっしゃい、おや、嬢ちゃん達だったかい」

「丁度本部に用事があってな」

「こんにちは」

「ええ、こんにちは」

「すまぬ、少しずつ改善はしているのだが」

店に入る前のときとは明らかに違う様子で挨拶する指揮官、そんな彼女に老婆は嫌な顔一つせず優しい笑みを浮かべながら

「大丈夫よ、寧ろ挨拶が返ってくるようになっただけでも良くなったじゃない」

「えっと、ごめんなさい」

「お心遣い感謝する、さて買う物を買うか」

カゴを手に持ち店内を回り始めるM1895とちょこちょこと自由に店内を見始める指揮官の光景は見てるものを中々に和ませる雰囲気を持っている。それから数分後、目的のインスタントコーヒー2つと角砂糖の瓶詰めをカゴに入れたM1895が指揮官の元に戻ってくる

その指揮官はと言うと伊達メガネの棚でじっと眺めていた、そして一つを手に持ち、実際に着けてから振り向き

「へへ、どう?」

「まぁ、似合ってるな、どうしたんじゃ突然」

「深い意味はないけど、眼鏡ってちょっと憧れるよね」

ヘリアンのモノクルからその考えに至ったなとM1895が気付くのに時間はいらなかった、彼女は割りと些細なことから多大な影響を受けることがあり今回もそれだろうと思いつつだからといってどうこうするつもりはないので気に入ったのかまだメガネを掛けている指揮官に

「で、買うのか?」

「うーん……うん、買う」

「と言うことじゃ店主、この伊達メガネも買うことになった」

「あいよ、それじゃお会計は、こんなもんだね」

「うむ、これで丁度じゃ」

毎度あり、また来ておくれ。買えるものを買った二人は雑貨屋を後にしてまた街を散策する、先程買った伊達メガネを掛けて気分がかなり上がってルンルンに歩く指揮官を転けるなよと言いつつ楽しそうな彼女を微笑ましく見つめるM1895、第三者からはもはやどっちが歳上なのか分からない光景ではある

そんな感じに歩いていた指揮官が唐突に足を止め一点を見つめ続ける、どうしたのかとM1895が近付き視線の方を見れば移動式屋台のアイスクリーム屋

「……ねぇ、おばあちゃん」

「お主まだ小遣い残っておったよな?偶には自身で買いに行ってみるのじゃ」

「う、わ、わかったよ」

流石に頼ってばかりはマズイと思ってはいたようで何か覚悟を決めたような目で屋台へと近づいていく、ここで彼女にとって救いだったのは偶々他の客が居なかったという点だろう、居たら間違いなく撤退してたのは容易に想像できる

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