ハーメルン
TITANUS‐THE TITAN MONSTRAS‐
青い抑止力
特定有害生物『シャドウ』、それは怪獣娘の出現と共に突如として現れた人類に害を為す存在、現在これに対抗できるのは怪獣娘だけと世間で認知されているが…
「ゴモラ、気をつけろ、今日に限って数が多いぞ!」
「わーてるでぇレッドちゃん!」
今日も都内に突如出現したシャドウに対応するため先に現場に到着していたレッドキングとゴモラが様々な形状に変化したシャドウと戦っていた。中にはスライムの様なゼリー状の軟体質な個体も居れば、頭部にクワガタの様な顎にあたる形状を突き出した個体を次々に怪獣娘の力を全力で戦い抜いてもまた新たにシャドウがレッドキングたちの前に現れてくる。
「クソッ…こいつ等、今日に限ってしつこいぞ!?」
「レッドちゃん!アレ、なんかおかしいでぇッ!?」
シャドウたちの行動は次第にレッドキングたちと相対すると言った敵対行動とは別に1つに纏まり初めて更なる別の形態『ビースト』あるいは『ジェネラル』と言った集合体に変化する前兆が現れた。
「おいおい、これって…」
「ヤッバァ…メチャクチャヤバいやん!?」
やがて先ほどまで2人の怪獣娘たちと戦い合っていたシャドウは1つの集合体に変化しきったが…その姿はこれまでに相対してきた大型のビーストとは違う、人型のジェネラルとも違う新たな姿に変身を遂げてレッドキングとゴモラの前に姿を現した。
そして、そのシャドウには口に相当する部分からニヤリッと不敵な笑みを引き攣り上げるように笑っていた。
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―数時間前―
GIRLSの怪獣娘に襲い掛かる正体不明の脅威に対して『シャドウ』を始め『怪獣娘たちの前に現れる怪物』に対しても大掛かりな対策会議が開かれていた。
「それでは改めて…最近、GIRLSの怪獣娘さんたちの前に突如現れる『正体不明の怪物』への対策会議を始めさせていただきます」
トモミの司会進行と共にGIRLS内の集まれる怪獣娘だけが大学講堂並みの広さを誇る大会議室と呼ばれる教室に会議が始まった。
「ではエレエレ、お願いします」
「ええっ、アギラの報告とウインダムの証言、私たちが直接目撃した怪物…呼称はまだ決まっていないけど、この生物たちにはシャドウとは違い『言語』に相当する何らかの意思表示を同族同士で確認しあっている様子が確認できたわ」
大会議室のホワイトボード型のスクリーンヴィジョンには相沢トオルが参考資料として描いた『怪物』の絵が3個体分を映し出された。
「トカゲみたいなのと…緑色のやつと…鬼か、これ?」
その見た目を直接的に表現したベニオは絵を見たままの姿を答えるがランは首を横に振って違うと返した。
「これらは所謂順番に言えば『リザードマン』『ゴブリン』『オーガ』と呼称される“空想上”の生物だった存在よ」
「なんか聞いたことあるねぇ…エレちゃんはゲームに出てくるとか言ってたよね」
ミカヅキが先日のランの発言を思いだして『ゲームに出てくる奴』と言う認識が強かった。
「こういった存在の出自については様々だけど、大元の原典を辿ると伝承や神話などにも描かれていることから多くの作品などにも描かれて形を変えて伝わってきた怪物たち…ソレがどういうワケか私たちの前にソレが出現した」
「GIRLS上層部はまだ回答を控えていますが正体不明の怪物は私たちを狙って襲ってきますが、それと同時に私たちをまるで助けるようにその怪物たちに立ち向かう謎の存在にも調べておきたいところです」
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