ハーメルン
響だよ(中身別人)、その戦いぶり(近接が主)から不死鳥(捨てられた小鳥レベル)の通り名もあるよ
爆ぜし一撃、海色に融けて【海上side】

「あ、貴女は!!」

大和さんに並びそうなくらいに大きな砲、多分46cm砲だ。そして大和さんはお淑やかというイメージだが、この人は力強さが滲み出ている。一体誰なのだろう?

「……………武蔵、なんでここに?」

大和さんが銀髪の女性に問いかける。って武蔵ってもしかして…………!

「なんだ、我が姉妹よ。」

やっぱり武蔵さんだ!大和型の2番艦の武蔵さんだ!!その強大なパワーは大和さんと同等か演習や経験次第では大和さんを超える程強いとか………………でもうちの鎮守府の呉鎮守府には武蔵さんはまだ来ていない。なら何故ここに…………?

そんな疑問を心を読んだかの様に武蔵さんは答えた。

「呉の鎮守府から救援要請が来てな。それを聞いたうちの舞鶴鎮守府の提督が救援として私を送り出したのだ。あいにく他の艦娘達は鉄底海峡まで出張ってしまったからな。それでちょうど入渠が終わった私が送り出されたという訳だ。」

武蔵さんは事の顛末を非常に細かく説明してくれた。話によるとどうやら私達が戦っている事や駆逐響鬼の事は既に殆どの鎮守府に広まっているようだ。

それにしてもここで武蔵さんが増援に来てくれたことは非常にありがたい。これなら駆逐響鬼も倒せるかもしれない。

「どうやら………私が気を失っている間に強力な味方がついていた様だな。」

「!! 長門さん!目覚めたんですね!」

長門さんは少しよろめきながらもこちらに来る。
しかしその姿はあまり無事とは言えず、頭から血を流し右腕は火傷を負っている。

「大丈夫ですか?その傷では後ろに回っていた方が…………」

長門さんを純粋に心配する大和さんの言葉、しかし長門さんはニヤと口角を上げる。

「目の前に私を超えてしまった日本の誇る最高戦力が2隻もいる……………しかしそれで退く私ではない。私だって世界のビッグセブンと呼ばれ、日本の誇る戦艦だったのだ。ここで退けば日本が敵を前に退いた根性なしになってしまうではないか。」

その言葉に私達は呆気に取られる。しかし武蔵さんは、

「ふふ、はっはっはっは!面白い、なら私もなおさらこやつを倒す他なさそうだ、なっっ!!」

セリフを言い終えるとともに武蔵さんは振り向きざまに拳を突き出した。そこには錨を振りかぶった駆逐響鬼がおり、頬にその一撃を受けた駆逐響鬼は思い切り吹っ飛んだ後背中で着水、大きな水飛沫を上げた。

「グ、グアァァ……………ヨクモ、ヨクモォォォ!!」

駆逐響鬼は咆哮を挙げながら武蔵さんへと突撃する。駆逐響鬼の右手の錨が武蔵さんも顔面へと迫る。しかしそれを武蔵さんはガシリと右手で受け止める。

「ふっ、この程度か?」

「ギィィ………!ガァァァ!!」

駆逐響鬼はもう片方の錨で武蔵さんを狙う。だがそれさえも武蔵さんが………ではなく大和さんが左手で受け止めた。

「……………もしかして駆逐響鬼、弱体化している………?」

駆逐響鬼は錨を掴みながら小柄な体躯と軽い体を活かして2人の腹に蹴りを入れるが、そこに先ほどまでの戦艦を怯ませるほどのパワーは込められたいなかった。

「大和、これでキメるぞ。」

「そうですね、訓練中に2人で練習した協力技、見せてあげます!!」

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