十五頁
二人が語るフリード・セルゼンの人物像に兵頭一誠らは苦々しい表情を見せる。
そこまで語ってゼノヴィアは口を閉じ、目を閉じて――――
「しかし、フリードか。まさか、ここに来て奴もいるのか……あの時の処理班が始末できなかったツケを私たちが払うことになるとはね。そして、一つこちらから忠告だ」
「死銃。あの葬儀屋…ああ、いや、傭兵があちら側にいるぞ」
そう言葉を締めくくり、ゼノヴィアは立ち上がりそのままテーブルの上に連絡先の書かれたメモ用紙を置いてファミレスを後にする。
そんなゼノヴィアの後ろを追うように紫藤イリナも立ち上がり、
「あ、イッセーくん。イッセーくんのケータイ番号はおばさまからいただいてるから!それじゃあ、またね!」
そう言い残して彼女もファミレスを後にした。
さながら、嵐が過ぎ去ったような感覚だけが後に残った。
そして、一体の働き蟻がひっそりとファミレスより姿を消した。
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