四話 帰宅してから
帰宅後、シロに出迎えられ、現実を突き付けられた気分になった。
もしかしたら夢かなにかで、帰ったらいないのではないのか。
そもそもただの俺の妄想ではないのか。
そんなことを考えていた時期が僕にもありました。()
「マスタ~♪」
シロが嬉しそうに腕にくっついてくる。
「シロ、放して、家事ができない」
「あ、はい、すみません・・・・・・」
「わかればよろしい」
朝できなかった部屋の掃除と、洗濯をする。
洗濯機に衣類を放り込み、回している間に掃除機で各部屋を掃除して回る。
ざっとしているがこれだけでも大分違ってくる。
一日しないだけでもホコリは溜まるからね、マジで。
さて、掃除は終わったな。あとは洗濯物だ。
『ピーーー』
「ヒッ!?」
洗濯が終わったらしく、電子音が聞こえた。
シロは聞きなれない音にビクビクしている。
「ますたぁ~・・・・・・」
涙目だ。嘘だろ、ゲームでデカいモンスターと対峙してるじゃん・・・・・・いつも平然としてるじゃん・・・・・・。
けど、可愛いなぁ。
おっとイカン、のろけてた。
さて、洗濯も終わったし、飯作ろ。
シロには邪魔しないように釘を刺し、ささっと作る。
冷蔵庫の中身を確認して、献立を考える。
(シロは箸は使えるのかな、ちょっと試してみよう)
シロが大人しく座っているのを確認し、調理を始める。てかアイツモンハン図鑑読んでる。気になったのかな・・・・・・。
・・・・・・
・・・
「できたぞー」
「わぁ・・・・・・!」
献立はごはん、肉野菜炒め、味噌汁にサラダ。
シンプルにしてみたが、受けは良かった。
そもそもコイツ何でも食いそうだけど・・・言ったら流石に怒られるかな。
「どーぞ、召し上がれ」
「いただきます!」
シロに箸を渡し、俺も席に着いて飯を食う
「あの、マスター」
「なんだ?」
「コレ、凄く扱いづらいです・・・・・・」
「まぁ、ちょっと使ってみてくれ。俺が教えるからさ」
「はい・・・・・・頑張ります!」
「うん」
夕飯を食べながら、シロに箸の使い方を教えていた
どうしたことか、ものの数分でシロは箸を使いこなすようになった。
異常に早い。普通はもっと時間がかかるものじゃないのか?
俺の疑問と驚きなど気づかないというように、シロは器用に箸を動かし、夕飯を平らげた。
「ごちそうさまでした!」
「ご、ごちそう様」
やっぱりシロは普通の人間じゃないのか?
いや、決定付けるにはまだ要素が。
ん~・・・・・・。
「シロ、皿洗い手伝ってくれ」
「はいっ」
食った後の片付けはちゃんとせねば
水を出して食器全部を濡らす。洗剤をスポンジに付けて汚れの少ないモノから洗っていく。
シロは俺の隣でずっと食器洗いの風景を眺めていた。
全ての食器を洗ったので次は水で流していく。
「シロ、流した食器をコレで拭いてってくれない?」
「分かりました!」
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