八話 友人襲来
月曜日、それは憂鬱な日。
多くの学生や社会人はこの曜日を恨んでいるに違いない。
しかし終わりがあれば始まりもある。一週間という七日の中で、一番の嫌われ者になったのがたまたま月曜日だったわけで。
「結論は?」
「学校だるいなってこと・・・・・・」
思えば先週末はシロがやってきたからバタバタしていてあまり休めていなかった気がする。
服買ったり、スキルとかみたり、色々やってたな。だがそれで体が休めれたと言うわけではなく、むしろ余計に疲れた。しかし収穫はあったので良しとしよう。
しかし何故にこの娘はスキンシップが多いのか、正直この土日一緒に過ごしている時間のほうが多い。
まぁそうせざるを得なかったと言うのもあるけど、それにしても気が付いたら密着していて理性を保つのが精一杯だった。別で寝ようと言っても頑なに断るので仕方なく、あくまで仕方なく一緒に寝ている。
「ごちそうさま」
「ごちそうさまでした~」
「じゃ、行ってきます」
「あ、待ってください」
「ん?」
「ぎゅうっ」
呼び止められ、何かと思ったらシロに抱き着かれた。
たっぷり数十秒、最後は少しだけ強く抱きしめられて解放された。
「・・・・・・え?」
「えへ、行ってらっしゃいませ!」
「い、行ってきます・・・・・・」
通学路
完全に不意打ちだった。
今後のシロの行動にどう対処しようかと考えていたらあの奇襲、結論すら出ていなかった考えが全部吹き飛んでしまった。
もうゴールしてもいいよね?
ダメだ、これフラグだ。
どうしよう・・・・・・。
「あ、もう学校か・・・」
気付いたら学校に到着していた。
物思いに耽っているっていると時間が過ぎるのは大分早い。
家の鍵は閉めた。家事はやりながらシロに教えておいたので大丈夫なはず。
どうでもいいことを考えれば胃の痛みも薄れてきた・・・・・・。
教室に入る。
いつもならあまり注目もされずSHRに入るのが、今日はいつもと違って入っていきなり質問攻めにあった。
「あ! やっときた!」
「おい村崎、お前彼女居たのかッ!?」
「土曜にデパートで一緒に居たあの娘誰!?」
「名前教えろ!」
「吐け! さぁ吐け!!」
「神砂嵐」
「今の誰だ」
ホントに誰だ。
「待って、一から説明して」
朝から慌ただしい、あぁ・・・唯一信じていた俺の安息の場所が・・・・・・。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「で、今はウチにいるんだ・・・・・・」
「そうなのか・・・・・・」
「よし、遊びに行こう」
「え?」
「いいな、そうしよう」
「待って」
「放課後すぐ行こう」
「待てって」
「楽しみだなぁー!」
「話を聞けええええええ!!!」
放課後
「楽しみだなー」
「せやな」
「せやせや」
「なんなんだお前ら・・・・・・」
学校でもあまりいない知り合いであるこの数名が俺とシロがデパートで買い物をしているところを見つけ、写真を撮ってグループラインにアップしたようで、俺は朝から注目の的にされたわけだった。
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