十一話 胸の内
「あぁぁぁ・・・・・・」
シロが現れ、衣類を買い、弁当を忘れたと思ったらシロが届けてくれたが注目と殺意を浴びた。
端的に言えば色の濃い日が続いてしまって体が変に疲れている。
以前弁当を届けてもらって数日経ったが、それ以降クラス中の男女から質問攻めにあった。
そのせいで授業間の休みや昼休み、放課後などに俺の周りに人がいないことが無かった。それまでクラスの陰キャのゲームオタという存在で、人と話すこともあまりなかったのに会話を余儀なくされ軽く喉が枯れた。
「はぁぁぁ・・・・・・・・・」
「マスター、大丈夫ですか?」
ソファーに寝そべって項垂れていると、シロが大図鑑を抱えてリビングに入ってきた。今日はロンTに上から羽織り物とスカートとなっていて買い与えたカチューシャを着けている。隣いいですか? と断りを入れて、俺の隣に座って図鑑を読みはじめた。
「なぁ、よくそのモンスター図鑑読んでるけど、やっぱ気になるの?」
「そうですね、倒したことのあるモンスターだったり、見たことのないモンスターとかが見れて楽しいです!」
「そっかぁ」
XX に登場するモンスターはどれも基本的に原種と呼ばれるもので、原則亜種や希少種は登場しない。その代わり二つ名と呼ばれるモンスターが登場し、それが実質亜種的存在となっている。
まぁリオ夫婦の希少種だけは出てくるが、ストーリーの進行上必要なためだと思えば仕方ないのかもしれない。そのためもあってかXXはシリーズ史上最多数のモンスターが登場するのでボリュームはかなりある。ありすぎて困るぐらいある。
「マスターは今日はゲームをなさらないのですか?」
「あぁ・・・・・・やってたんだけどさ、十分と経たずに三乙したからやめた」
「そ、それは・・・・・・」
シロが二階から降りてくる前にちょっとモンハンをしていたが、気づかない間に三乙して画面にクエスト失敗の×印のマークが表示されていたので、今は休息と療養を兼ねて横になっていた。
テレビも面白い番組ないしなぁ・・・・・・何しようかな・・・・・・。
ぐるりと部屋を見回し、シロに目が留まる。
正確には彼女が読んでいる本に。
「それ番号いくつのやつ?」
「えっと、4G・・・・・・ですかね?」
俺がこのモンスター図鑑を買いだしたのは大体2ndGのころから。
はじめは単純にアイテムの入手確率とかが知りたくて買っていたが、ネットで調べれるようになってからはただ眺めるだけに買っていた。内容もほとんど読んでいないのであまり知らない。
4系か、極限化とギルドクエストがあるやつか・・・・・・。
「村がいっぱいあるんですね!」
「XXにも村結構でてくるだろ」
XXでは歴代の、2から3rdまでと、新たに追加されたXのベルナ村、XXから追加された一応村のクエストを受けれるので村の扱いをする龍歴船の、合計六つがある。
各村を拠点として活動ができるので、自分に思い入れのある村をホームとする人も多いと聞く。
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