スネークが通信機を見つける少し前のMSFでは
スネークを捜索して1ヶ月が経とうとしていた。
MSFでは行方不明者は1ヶ月の捜索期間の後、期間が過ぎると死亡扱いとなる。
大切な事は総司令、副司令、各プラットフォームの班長が集まって会議により決まる。
皆最後の日でも諦めず捜索に精をだしていた。
諜報班は各地で聞き込み、研究開発班は捜索に役立つアイテムの開発など多くの者が働いた。
そして、この男も‥
「ジジジ‥ジジジ‥」
「頼む。応答してくれ。お前が戻ってくるんなら、もう女を泣かしたりなんかしない。」
カズは繋がらない無線にずっと話しかけていた。
スネークは行方不明。しかし無線が繋がるという事は無線は生きている。
と、いう事は!と希望を込めて。
すると部屋に医療班や拠点開発班、糧食班の隊員達が入ってくきた。
「お前ら何の用だ。見ての通り俺は忙しいんだ。」
「副司令。お願いです。もう休んでください。」とメディックが言う。
「バカな事を言うな。俺はまだまだやれるぞ。お前らこそ休め。」
「いえ、休むのは副司令です。我々は知っています。もう何日もほとんど寝たり食事を摂っていないということを!」
「それなら三時間の睡眠に栄養ならドリンクで摂っている。俺なら大丈夫だ。」
そういうカズのデスクには眠気覚ましや栄養ドリンクが数えきれないほど並び、デスクに乗らない分は床に転がっている。
「副司令!これが最後です。もう休んでください。」
「貴様ら俺に命令するつもりか!失せろ!」と怒鳴り、机にあった栄養ドリンクのビンを床に叩きつけた。
すると医療班の隊員の一人が手を上に挙げた。
すると横から隊員が出て「失礼します。」と言うとカズの両腕を掴み、無理やり立ち上がらせた。
「な!?貴様ら何をする!離せ!」
「もうこれ以上はやめてください!死にますよ!」とドルフィンが言う。
「ゼブラ!モール!貴様ら離せ!離さないと全員営倉送りにしてやる!」
「営倉送りにしてくださっても構いません!あなたまで失う訳にはいかないんです!」
「あなたまでって貴様!スネークを死亡扱いか!俺だってスネークに命を助けられた!あの日、俺がスネークと出会わずに反政府軍の指揮官として生きてたらいつかは殺されていた!俺の命はスネークに救われたんだ!
今度は俺の番だ!いいから離せ!」
そう一悶着やってる内に無線は引き継がれていた。
「ボス!聞こえますか!こちらMSFマザーベース!」と。
新人隊員であるモスキートが通信を再開する。
「ああ。はっきりとな。」
「え‥?」
皆固まった。初めて通信機に誰かが応答したのだ。
「モスキート!今すぐ全体に繋げろ!」
「は、はい!」
「こちらスネーク。そちらはMSFか。どうぞ。」
するといつのまにか拘束を振りほどいたカズが通信機の前に座った。
「こちらMSFマザーベース。副司令!カズヒラ・ミラー。スネーク。遅かったじゃないか。約30日と16時間40分振りだな。
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