祭壇の方には、まだ人がいるから大丈夫と言ったディアンサだが、結局折れてスネークも付いてくる事となった。
向かった先で喧嘩が起きていた。
「だから大祭壇には巫女タンが来るんだろう?待ってんだァ、俺達ァ。引っ込んでろ!!」
「この祭壇の上にいまちゅかねー?」
「祭壇に登るな!!そこは神聖な場所なんだ!」
「なんだ、テメェ、文句あんのかよ!」
どんどん彼らとイクニア達はヒートアップしていき、一触即発の雰囲気が漂ってくる。
「講演前の祭壇に上がるなんて・・・イクニアさんは絶対こんな事しない。あの人達、よその人?」
「ええ。巡業の時期にお酒を飲んでるので外から来た観光客の可能性が高いです」
スネークとディアンサの近くにいたイクニアがディアンサの質問に答える。彼も遠巻きに事態を見ていた一人だった。
ならず者たちの暴走は止まらない。彼らは遂に松明に使う油を大祭壇の石像に撒き、火をつけてしまった。
「ぎゃーつはっはっは! カッコイイじゃねえか!」
「な・・・・何してるの!せっかくスネークさんとイクニアの人達が設営したのに、燃えちゃう!」
「く・・・・もう我慢ならん!お前達、許さないぞ!」
「あーん?」
「いいか、その祭壇はなぁ!余所者が汚していい場所ではない!」
堪忍袋のきれたのか、大声を上げた
ふと、ならず者の一人が声の聞こえた方に視線を大声を上げたイクニアの近くにいるディアンサを発見する。
「って・・・・あそこの女、巫女ちゃんじゃねえの?」
「おい、おいおいーい!酒につきあえよ巫女ちゃん」
「・・・・・・・・・!」
ディアンサを発見したならず者達が大祭壇からおり、ディアンサの元に向かってくる。
「俺たちとあっそぼうぜぇ〜」と手を伸ばす。
スネークはすぐにディアンサの前に出てその手を掴み、突き飛ばす。
「おいおい、飲みすぎだ。とっとと帰れ。」
「なんだぁ〜てめえ!どきな!」と殴りかかってきたが、スネークはそれを躱しボディに一発入れた。
その拳は的確に鳩尾に刺さり、男は白目をむいて倒れた。
「て、てめぇ――やりやがったな!」
それを見たもう一人が手に持つ銃を構えた。
「きゃあああ!」
それを見ていたディアンサが叫ぶと辺りに妙な気配が満ちた。
突如火の中から出現する魔物
「な・・・・魔物・・・!?」
現れた魔物達は銃を構えたならず者に襲いかかる。
突然の事に一行は呆気にとられる。その中でスネークは冷静にディアンサを抱き寄せると右足のホルスターをからハンドガンを取り出した。
「え・・・・・・・・え?!!」
突然抱きかかえられたディアンサは困惑しているが、スネークはお構いなし。
ハンドガンから放たれる4発の銃弾、その全てがならず者を襲おうとする魔物に吸い込まれるように直撃し魔物を消失させた。
何者かが走ってくる足音が響く。
「これは一体・・・・・!」
いつのまにか祭司が息を切らしながらこの場に到着しており目を見開いていた。
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/4
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク