「お前が大将か。」
「あ?君は誰だい?とっても偉そうだけど。」
「お前に名乗る名など無い。それにここは子供が来る所じゃ無い。帰れ。」
「子供‥?」とどんどん怒っていくのが見えた。
「貴様!フュリアス様を子供扱いとは!」
「僕は子供扱いされるのがとっても嫌いなんだよね!それに僕はこう見えて23歳なんだよね!」
「23か。40歳の俺からしたらまだまだガキじゃないか。」
「もういい。おい!お前ら!何ボサッとしてんだよ!早くこいつをぶっ殺せよ!」
「はぁ!」と周りの兵隊達は剣を抜き、再び立ち向かってきた。
彼らの顔を見れば分かる。司令官に忠など微塵も感じられない。
こいつは恐怖で縛り付けている。そんなものすぐ裏切られる。
せめてもの情けだ。殺すのだけは勘弁してやる。
銃をしまい、ナイフだけを構えて立ち向かう。
向かってくる奴らを投げ、絞め落とし、次々と気絶させていく。
「くらえ!」と向こうではカリオストロは兵隊達とは違う格好をした、恐らく傭兵と戦っている。
「おい!ドランク!とっとと足止めしろ!」
「いやいや、そんな事言ってもさ〜スツルム殿〜この蛇固すぎて無理だもーん!」
「おらおら!俺を止めてみせろ!」
あの二人を足止めしているお陰でグランとカタリナは戦いやすくなっている。
「余所見すんな!」と銃を撃たれるが、寸でで避ける。
どうやらフュリアスが撃ったようだ。
「はっはっは!こうなったら、これを使ってお前ら全員皆殺しだ!」と何か妖しく光る石を取り出す。
本能的に危機を感じた為、石を持つ手を撃ち、石を吹っ飛ばす。
「チッ!貴様だけは殺す!お前ら何寝てんだよ!とっとと殺せ!早くしないと処刑するぞ!」
「‥」
さっきまで倒れてた奴らが無言で立ち上がり、また剣を構えて向かってくる。
そしてまた銃を構える。が、銃口は俺に向いていない。まさか!
俺は向きを確認するとルリアに向いていた。
「手に入らないくらいなら壊してやるよ!」と引き金に指をかける。
「よせ!」と俺は銃を抜き、向けるが、射線に兵士たちが立ち邪魔をする。
「ルリア!カタリナ!伏せろ!!」と俺は叫ぶ。
それに気がついたカタリナがルリアを狙う射線に割って入り、庇う。
引き金に指がかかり、そして‥
「パァン!」
「グァアアア!」と発砲したはずのフュリアスが肩を抑えてうずくまった。
みると肩から血を流している。
第三者か!と俺は辺りを見渡すと、急に煙幕が上がり辺りが煙に包まれた。
「こっちだ!」
そう呼ぶ声がする。
俺達は聞き覚えのある声のする方を頼りに抜け出し包囲を突破した。
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