美少女錬金術師、こういうのが好きなのか?
「……というわけで、団長相談室第1回のゲストはカリオストロです」
「おい待て、いきなり部屋に連れてこられたかと思ったらなんだこれ」
「団長相談室」
「いやだからそれがなんなのかって話をだな……あぁていうか音楽うるせぇ!切れ!」
グランサイファーの一室に、グランとカリオストロがそれぞれ椅子に座って対面していた。テーブルを挟んで対面しており、それぞれ喉が乾かないように飲み物まで置いてくれている親切設計である。
先程まで音楽が流れていたが、カリオストロの一喝により音は無事に切られた。
「……で、何だこれ」
「いやぁ、グランサイファー内広すぎて一緒に乗ってたことに気づかなかった!みたいなあるあるがあるらしくてさ、それを解消するためにこうやって面と向かって軽く駄弁ろうかと思って」
「あぁ……まぁ確かにあるあるだな」
グランの言うことに少し納得したカリオストロ。新しく来た団員を紹介するにしても、ここは色々と多すぎるのだ。団員それぞれの予定だったり広すぎて会えなかったり。
「というわけで、自己紹介をどうぞ」
「世界一の美少女錬金術師、カリオストロだよっ☆」
「はい、自己紹介どうもありがとう」
スイッチのON/OFFが激しいのがカリオストロの特徴だが、もはやそれに慣れてしまったグラン。カリオストロを知っているグランサイファー団員も、カリオストロのそういう所に慣れてしまっている。
「それで、いい機会だからカリオストロに聞きたかった事があるんだけど」
「んー?何かなぁ、団長サン☆」
「錬金術って魂とかの説明があるけどさ、精神ってどうなるの?」
「……というと?」
「いや、カリオストロって元々男だったわけじゃん」
一瞬カリオストロの後ろに彼女の所有している生物、ウロボロスが現れたがグランは見なかったことにした。
「元々男だったけど、今は美少女……カリオストロの魂はカリオストロ自身で構成されてるんだろうけどさ、精神的に見たら男女のどっちに精神が傾いてるのかなって」
「……そうだな、だったらこの場を借りてお勉強会……にはならないが、ちょっと説明といこうか」
そう言って、カリオストロは置かれてあった紙とペンを手に持って絵と文書を書いていく。そして、その書かれた紙を映像に移すかのように見せる。
「まず、そもそも自分の性別ってのは、環境とかで意識が変わってくるもんだ」
「というと?」
「そうだな……例えば、男が女として育てられたり女が男として育てられたりした場合、一部を除いたら自分が育てられた性別だと、第二次性徴期まで、そうやって認識する。
それが第1前提」
「第1前提」
「で、次に自分の肉体的な性別を認識する事で自分の性別を確固たるものにする、それが第2前提」
「……どういうこと?」
カリオストロの説明に、グランは首を傾げる。カリオストロは紙を見せながら、口でさらに追加の説明をする。
「男と女の肉体的な特徴を言ってみろ。あぁ、第二次性徴期からの特徴な。種族別でも答えてもらおうか」
「うーん…女の人は胸が大きくなる、男の人は筋肉質になる…とか?
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