ハーメルン
|剣士《The Fencer》だが、それだけじゃない
事情説明…………
爆発的な光量にクラスメイトの大半が目を瞑る中、儂はずっと開けており、先の魔法陣を脳内に記録し、周りを見たら白地に金の刺繍ししゅうがなされた法衣のようなものを纏まとっているおっさんコスプレイヤーが30人ほど手を組んで祈りを捧げていた。
その時に、縦横十メートルはありそうなその壁画があり後光を背負い長い金髪を靡かせうっすらと微笑む中性的な顔立ちの人物が描かれていて、背景には草原や湖、山々が描かれ、それらを包み込むかのように、その人物は両手を広げている美しい壁画からねっとりと粘つく何か物色するような視線を感じたので爪楊枝に10兆ボルトの雷霆を纏わせて視線に放ち、視線の主に攻撃が当たったのを確認したら警戒をしながらも昼飯を食べる。連盟メンバーの中でマイペースな奴らは既に食べる事を再開している。
「ま、マイペースだな。あんたら。」
犬塚が軽くツッコミを入れてから食べることを再開した。それに気づいた他の連盟メンバーも食べることに集中して食べ切った。
因みにマイペースだったのは羽片と雷王の先公、儂、ちはや、義輝、呼吹、白音である。
食い終わって風呂敷と重箱を片付けたらパトリキウス内に送っておく。
そして、皆が向いている方を向くと、
「────────聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、宜しくお願い致しますぞ」
丁度自己紹介していた所だった。イシュタルという名ものは大体が曲者であったはず。
イシュタルに案内されて今は儂のパトリキウス内にあるテーブル程ではないがかなり大きいテーブルがある装飾された部屋に来て、上座に近い方を右側に愛ちゃん先公、天之河、坂上…………と続き、左側に雷王の先公、儂、飯田…………と続いておる。序に言えば左側の最後尾に南雲が座り、その隣に香織は座っておる。檜山が何故香織があそこにいる。と睨んでおるが、今は置いといてもいいじゃろう。
全員が着席すると、絶妙なタイミングでカートを押しながらメイドさん達が入ってきた。そう、生メイドである! 地球産の某聖地にいるようなエセメイドや外国にいるデップリしたおばさんメイドではない。正真正銘、男子の夢を具現化したような美女・美少女メイドである!
こんな状況でも思春期男子の飽くなき探究心と欲望は健在でクラス男子の大半がメイドさんらを凝視しておる。もっとも、それを見た女子達の視線は、氷河期もかくやという冷たさを宿していたのがの……
左側の上座にいる雷王の先公、儂、飯田は惑わされなかったがの。
儂ら3人はテンプレ道理ならば………と警戒してイシュタルを睨めつける。
全員に飲み物が行き渡るのを確認するとイシュタルが話し始めた。
「さて、あなた方においてはさぞ混乱していることでしょう。一から説明させて頂きますのでな、まずは私の話を最後までお聞き下され」
そう言って始めたイシュタルの話は予想通りのテンプレで、どうしようもないくらい勝手なものだった。
要約するとこうだ。
ここは異世界、名をトータス。この世界には3種族おり、人族、魔人族、亜人族という総称を持つ。
人間族は北一帯、魔人族は南一帯を支配しており、亜人族は東の巨大な樹海の中でひっそりと生きているらしい。
この内、人間族と魔人族が何百年も戦争を続けている。
魔人族は、数は人間に及ばないものの個人の持つ力が大きいらしく、その力の差に人間族は数で対抗していたそうだ。戦力は拮抗し大規模な戦争はここ数十年起きていないらしいが、最近、異常事態が多発しているという。
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