ハーメルン
仮面ライダーエグゼイド×魔法少女まどか☆マギカ [改編]翻転のstory
STAGE 03-02 (side:doctor-K.H.)
「クロト! そろそろ休まないとゲームオーバーになっちゃうよ!」
鏡総合クリニックの2階。
一心不乱にキーボードを叩き続ける檀黎斗に、まるで母親のようにポッピーピポパポが注意する。
そもそも椅子に座る姿勢が悪い。
それでは下肢のリンパと血の流れが悪くなり、血栓が出来てエコノミークラス症候群になる可能性が――。
「私のクリエイティブな時間を邪魔するなァ!」
「……ポパピプペナルティ、退場」
ポチッ。
「ヴェアアアアア!」
ガシャコンバグヴァイザーⅡへ吸い込まれていく檀黎斗。
「マダガシャットノチョウセイハオワッテナインダゾ!」
中からでこの大きさということは、奴が表で本気の声量を発揮するとどうなるのか。
巴マミの戦闘データを採取しウィザードゲーマーで戦えることが証明されてから1週間程。
檀黎斗は朝から晩までデータを取る時以外、基本的にガシャットの調整を続けている。
マジックザウィザードガシャット以外にその性質を加えるには手間がかかっているようだ。
本来魔法を扱うガシャットではないためだろう。
タドルクエストガシャットは剣と魔法のファンタジーRPGであったためか、最初に調整が終わった。
次に小児科医のマイティアクションXガシャットが済み、今はバンバンシューティングガシャットに取り掛かっている。
「命あっての物種ですよ」
小児科医の言う通りだ。
俺としては正直檀黎斗は疎ましい存在だが、ガシャットの調整を行える人材は他にいない。
開業医も(一発殴らせろとは言っていたが)概ね同じ意見で、監視しつつ利用するという、いつかに似た状況でもある。
「それじゃっ! お夕飯までバイバーイ♪」
「マッ
プツンと、ガシャコンバグヴァイザーⅡの電源が落とされて声が聞こえなくなる。
この世界で共同生活を快適かつ円滑に送るために、俺たちはいくつかのルールを設けた。
その中で毎日の家事を分担・当番制にすることが決まり、今日は監察医と女子ゲーマーが夕食を作る当番だ。
「自分、実家が洋食屋だからな」
「言ってなかったっけ? 父親が板前だって」
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