銃の歴史その7 〜ライフルの自動化〜
指揮官
「指揮官と」
G3
「G3がお送りする」
「「ドルフロ銃解説~」」
指揮官
「前回は1人で持てる機関銃、軽機関銃と拳銃用弾を使う短機関銃の登場について解説した。今回は兵士の相棒、ライフルのさらなる発展について解説しよう」
G3
「ついに現代の銃と変わりないものが登場し始めますね」
指揮官
「時は20世紀序盤、より連続して射撃できる銃が欲しいと各国の兵士は考えていた。従来のボルトアクション式は1発撃つごとにボルトを操作しなければならず、かと言って機関銃は1人で持ち運び撃てるものではなかった。そこで機関銃のように反動やガス圧を利用し、自動で装填、排莢してくれる銃が各国で研究された。それが自動小銃だ。英語ではAutomatic rifle(オートマチックライフル)、またはself-loading rifle(セルフローディングライフル)と言う」
G3
「しかし、実際に採用された自動小銃はごく僅かでした。理由は単純で、自動小銃は値段が高かったのです」
指揮官
「参考にしたサイトによれば、ボルトアクションのモシンナガンは約17,000円、自動小銃のSKSは約35,000円、アサルトライフルのAK-47は約73,000円だ。ちなみに機関銃になると米軍のM249SAWは46万円だ。自衛隊が同じもの作ると300万円以上になるのは内緒だ」
G3
「このように自動小銃はボルトアクション式より値段が高く、また生産に高度な技術が必要で時間もかかりました。このような高価な銃を何万、何十万丁と調達し、それに合わせて訓練し、全軍に行き渡らせるのはかなりの時間と予算が必要でした」
指揮官
「他にも、軍の上層部はライフルを自動化すると兵士たちは撃ちすぎて弾を余計に消耗すると考えていた。実際に米軍で敵兵1人倒すのに使用した弾の数は、ボルトアクション式のスプリングフィールドを使用していた第一次世界大戦で8,000発、自動小銃のM1ガーランドを使用していた第二次世界大戦で50,000発、アサルトライフルのM16A1を使用していたベトナム戦争で200,000発だった。戦場が違うから一概に比較は出来ないが、兵士が撃ちすぎることは多々あったのだろう」
G3
「第一次世界大戦で実戦配備された自動小銃はごく僅かで、戦間期は軍縮の影響もあり第二次世界大戦が始まった頃に配備されていた自動小銃はアメリカのM1ガーランドぐらいでした。先進的なイメージの強いドイツも、主に配備されたライフルは終戦までボルトアクション式のKar98kでした」
指揮官
「そんなドイツは第二次世界大戦開戦以降、様々な戦場で戦いあることに気が付いた。主力のボルトアクション式ライフルでは市街地戦にて敵の軽機関銃やサブマシンガンに撃ち負け、サブマシンガンでは主戦場となったヨーロッパの広い平原で射程と威力不足が指摘されたんだ」
G3
「そこでライフルの威力とサブマシンガンの連射性と軽さを兼ね備えた新しい銃の開発が指示されました」
指揮官
「それが世界初のアサルトライフルの……と解説を続けたいが、アサルトライフルの解説を始めると時間がかかりそうだから次回にしよう。自動小銃は第二次世界大戦が始まった頃から戦後にかけて各国で開発、生産された。戦後しばらくの間は軍の主力ライフルを担ったが、アサルトライフルに取って代わられた。現在では自動小銃は狙撃用や民間向けモデルぐらいしかない。ではまとめだ」
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