銃の歴史その9 〜分隊支援火器とPDW〜
指揮官
「指揮官と」
G3
「G3がお送りする」
「「ドルフロ銃解説~」」
指揮官
「銃の歴史編もいよいよ最後となった。今回は分隊支援火器とPDWについて解説しよう」
G3
「分隊支援火器となると文字通り分隊を支援する火器のことですね。その6で解説した軽機関銃と違うものですか?」
指揮官
「似てるようで実はやや異なる銃だ。どっちとも機関銃らしく撃ちまくって弾幕を張るのに変わらないがな。さて、第一次世界大戦で軽機関銃が登場し、軽機関銃が分隊につき1丁配備されるようになった」
G3
「分隊は10人前後の部隊で軍の最小単位でしたね」
指揮官
「そうだ。だが機関銃は分隊だけでなく、航空機や戦車といった新たな兵器にも搭載されるから大量に必要とされた。また今までの重機関銃も大きく重たすぎるとして、軽量化が求められた。そこでドイツは軽機関銃と重機関銃を統合する新たな機関銃を開発した。それがMG34だ」
G3
「MG34は二脚を付けて軽機関銃として、そして専用の三脚と組み合わせることで重機関銃として運用できました。さらに戦車にも搭載されました。このように軽機関銃としても重機関銃としても運用できる機関銃を汎用機関銃と言います」
指揮官
「汎用機関銃はMG34に始まり改良されたMG42、戦後型のMG3、アメリカではM1919と戦後に開発されたM60が有名だな。他にも日本の62式機関銃、ロシアのPK、フランスのAAT-52が汎用機関銃だ。実装されていないものならFN社のMAGが最も有名だろう。」
G3
「それで分隊支援火器はどうしたんですか?」
指揮官
「あぁ、軽機関銃の登場で分隊の火力の中心は軽機関銃、そして発展形の汎用機関銃となった。しかし、汎用機関銃は所詮機関銃に変わりなく、重量は10kg前後で弾もライフル用弾を使用していた。だがこれでは重すぎて、より装備が軽量化していく中で付いて行けなくなってきた。さらに前回のアサルトライフルでM16を始めとして小口径高速弾の普及で弾の違いによる補給の手間や戦闘中の融通が出来なくなった」
G3
「そこでより軽量で小口径高速弾を使用する機関銃として開発されたのが分隊支援火器なんですね」
指揮官
「そうだ。弾を5.56mm×45弾のような小口径高速弾を使用し、より軽量化して一部の分隊支援火器はアサルトライフルの弾倉を使えるように設計された。汎用機関銃と違い小口径高速弾を使用する分、威力と射程が犠牲になっている。また1人で運用することが前提なのも大きな違いだ」
G3
「なるほど、より軽量でアサルトライフルと同じ弾を使い、1人で運用できるのが分隊支援火器なんですね」
指揮官
「M249SAWやMG4、ネゲヴ、AEK-999、PKPなどが分隊支援火器だな。実装されていないものならAK-47の改良型のAKMを分隊支援火器にしたRPKが有名だ。AEK-999やPKPはライフル用弾を使うが、かなり軽量化されているため分隊支援火器に分類される。では次はPDWについて解説しよう」
指揮官
「時は1990年代、技術の進歩により銃弾を受け止めれる防弾チョッキが一般化してきた。もしこの防弾チョッキを着た少数部隊やゲリラが軍の大半を占める後方部隊を襲った場合、護身用に拳銃やサブマシンガンしか持っていない後方部隊は対抗するのは難しかった。拳銃用弾は防弾チョッキを貫くには威力不足で、アサルトライフルは作業の多い後方部隊には大きかった。そこでサブマシンガン並の大きさで短距離でなくとも防弾チョッキを貫通できる銃が求められた。これを受けて開発されたのが、世界初のPersonal Defense Weapon、P90だ」
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