0002話
で、倉庫の中身はお約束通り時間が止まってるようだ。実際暖かい料理やら生鮮食品やらを入れて確認済みなので間違い無い。
他には、生きているものを倉庫に格納するのも無理っぽい感じだ。
少なくても生きている虫や鳥なんかは倉庫に入れようとしても入らなかった。
……死体とかなら収納出来たんだが。
で、収納するには俺を中心に一定距離――半径5m程度――か、あるいは俺が接触している物を収納可能。
収納できる量は取りあえず現在は不明。少なくてもバーニングPTの筐体は問題無く収納する事が出来たのでかなりの容量があると思う。
後、これが一番大事な事だが、ステータス表示される時と同じような感じで念じると倉庫の中に何が何個入っているのかが脳裏にリストで表示される。
で、それを選ぶと倉庫から出す事が可能、と。
これで入れ忘れとかは心配しなくてもOKだ。
「まぁ、能力については取りあえず置いといて取りあえずは食事だな。折角の誕生日なんだし、ちょっと豪華に行くか」
PDAのスイッチを入れ、ネットに繋げる。
表示されたのは会員制デリバリーサービスのサイトだ。
ここはその日の食費を入力するとその値段の料理をデリバリーしてくれる。
もちろん会員制だけあって栄養価の計算もばっちりだ。
かなり高い入会費や年会費を取るだけあって料理の味もかなりのもので、さらに同じ値段でも日替わりで全く違うメニューになるし、もちろん入力した料金が違えばメニューも違う等、かなり多彩だ。
「と言うか、こういうサイトがあるから俺みたいな鍵っ子がいても問題無いんだろうな」
週に1回はヘルパーの人が掃除に来てくれるし、食事はこのサイトや近所の店で十分満喫出来ている。
俺が生まれるちょっと前にインスペクターが地球を占領したらしいが、すぐに解放された。で、現在はその復興も一段落した状態で安定期に入ったみたいな所か。
つまりシャドウミラーの考えで行けば、安定期=政府の腐敗となる訳で。
「とにもかくにも生き残る為には操縦技術を磨かなきゃないけない、と」
本来なら筋トレなんかもやった方がいいんだろうが、子供の時に無理なトレーニングは成長に悪影響があるらしいからな。いざという時に故障で動けませんなんて事になったりしたら最悪だし。
なのでトレーニングは基本的に動体視力を鍛えるのやら、バーニングPTやらのあまり体に負担が掛からないものが殆どだ。
居間へと移動し、バーニングPTを起動させる。
ちなみにこのバーニングPTは原作で出ていた物と違い、選べる機種がかなり多い。
ゲームの名前の由来となったパーソナルトルーパー(PT)、アーマードモジュール(AM)等々。
他にも地味な所だが、戦闘機やら戦車もある。
この辺の違いはまだPTが一般的じゃなかったあっちの世界と、既に多種多様な兵器が溢れているこっちの世界との違いか。
さすがに特機タイプはゲームの仕様上入っていないのだが。
ぶっちゃけ、このバーニングPTは下手なシミュレータよりもそっちの機能が充実している。
コックピットもゲシュペンストと同じ物を使ってるらしいし。
つまりこれは純粋なゲーム機というよりも、半ば以上軍で使っているシミュレータと同じような物なのだ。
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