覚醒・響!
「響は、上手く馴染めているだろうか」
あの時から一ヶ月、思い出の地から離れて一ヶ月、俺は大学に近いアパートに、母さん達は婆ちゃんが昔住んでいた家に、響は学校の寮に住んでいる。
時々、響や母さん達と食事している。
「何を悩んでいるだね、我が王?」
「響が学校に馴染んでいるのか、どうか」
「そうか、確かにこの町に来る前までは我が王の周りの環境はとてもではないが酷かったからな、心配するのは無理もない」
その声に同調するようにウォズは言うが、近くにあるカーテンを開け、窓を開く。
「なんだ、ウォズ、いきなり窓を開けて?」
「なに、すぐに分かるさ」
その声に同調するように、町中に警報が鳴る。その警報の意味は
「ノイズ!?」
その警報を聞くと同時に俺はすぐに窓の外を見ると、近くから叫び声が聞こえており、すぐ近くにもノイズが迫りつつあった。
「すぐ近くじゃないっ!?」
『一ヶ月後、お前の妹に大きな変化がある』
「まさか、ノイズにっ!?」
その言葉と共に俺の脳裏には響がノイズに襲われて、消滅してしまう場面が思い浮かんでしまう。
もしも、ゲイツの言葉通りならば
「っ、急がないと!!」
その言葉と共に、俺は懐にあるジクウドライバーとジオウライドウォッチとアギトライドウォッチを取り出し、挿入する。
同時に手元にあるバイクを窓の外に投げ、そのままジクウドライバーを回す。
「変身!」
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
アーマータイム!アギト!】
変身を終えると同時に宙で待っていたバイクが変形を完了すると、俺はそのバイクの上に乗り、先程の悲鳴がした所に向かって飛んでいく。
道中ではノイズが人を襲いそうになっていたので、俺はバイクでノイズを攻撃を行いながら、響を必死に探す。
「響、響っ!!」
その願いが叶うように見ると、響が女の子を抱えて、必死に逃げている所を見つける。
急いで追いかけるが、道中でノイズによって阻まれ、向かった時には響の姿はなかった。
「そんなっ!!」
俺は一瞬、響が死んでしまったのではないかと絶望しかけたが、音が聞こえ、見てみると近くの川に流れながら逃げている姿があった。
そして、それをつけ狙うようにノイズが襲い掛かっていた。
「っ!!」
俺はバイクを走らせ、ノイズへと激突させると、川に流されていた響と女の子を抱えて、その場から離れる。
「へっ何が?」
「あっ仮面ライダー!!」
「仮面ライダー?
あっ!!」
女の子は俺の顔を見て、驚いたように声を出し、響も遅れて俺の姿を見て、眼を見開いた。
何時の間にやら俺の事は有名になっていたのか、俺を見ても驚きはしたが、あまり恐怖している様子はない。
良かったと思って、安心したのもつかの間。
何かが俺に向かって攻撃を仕掛けてきて、バイクが急に揺れだした。
急いで近くへと降りると共に、二人をゆっくりと降ろして、後ろを振り向くと、そこには紫色のワニを思わせる凶暴な面をしたアナザーライダーがおり、こちらへと近づいていた。
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