ランチタイム Ⅱ
お姉ちゃんの手作りの料理でまさかのムッツリーニがダウンした光景で弟の俺も含めて全員が震えていた。そういえば、よくよく考えたら俺はお姉ちゃんの手作りを食べるのが初めてだよな・・・
「(秀吉・・・あれ、どう思う?秀吉から見て演技にみえた・・・?)」
「(・・・いや、どう考えても演技には見えん)」
「(だよね・・・)」
明久は秀吉の言葉を聞き、真っ青な顔になっていた。ムッツリーニ・・・お姉ちゃんの手作り料理により撃沈したから今は寝ているが今この場にいるのは俺と秀吉とお姉ちゃんと明久だ・・・
「(総司と明久、お主らは頑丈か?)」
「(正直・・胃袋には自信はないよ。食事の回数が少なすぎて退化してるから)」
「(それはきちんと仕送りされているのをうまいこと使えていない明久が悪い。それと、秀吉の質問だが・・・頑丈ではなくってもお姉ちゃんの折角作ってくれたのは俺は食べる!)」
「(お主は食べるつもりか・・・仕方ない。ワシもたべるとするかのぅ・・・)」
「(そんな!?二人とも危ないよ!?)」
因みに俺らは笑顔でやり取りしてるがお姉ちゃんにこの会話は聞こえていない
「(なら、俺が耐えたら明久も食べろ。元々はお前が栄養確り取れていないと聞いたからお姉ちゃんは心配して作ってくれたんだぜ?おまえは食べないでお姉ちゃんを泣かすつもりか?もしもお前がお姉ちゃんを泣かしたら・・・覚悟しろよ?)」
「(ぐぅ・・・それを言われたら・・・断れないじゃないか・・・!!)」
「(まぁまぁ、落ち着くのじゃ。とにかく先にワシに任せてほしいのじゃ)」
「(だから、秀吉あぶないよ!?)」
「(大丈夫じゃ。ワシは存外頑丈な胃袋をしていてな。ジャガイモの芽程度なら食ってもびくともせんのじゃ)」
「(いや、その考え方はおかしい。ジャガイモの芽は毒だぜ?)」
「(兎に角、安心してワシの鉄の胃袋を信じてーー)」
秀吉が続きを言おうとしたら屋上の扉が開いたので振り向くと雄二がいたのだが俺はあえてこの空気を変えるためには質問した
「あれ、島田は?」
「あとから着くのとこれが姫路の手作りか・・・。おぉ!こりゃ旨そうじゃない!どれどれ?」
「「「・・・あ」」」
俺らが止める間もなく卵焼きを口に放り込んだ
パク
バタン――
ガシャガシャン
ガタガタガタガタ
ジュースの缶をぶちまけて倒れた・・
「あー!?俺の飲み物が!?」
「お主はそっちを心配するのか!?」
「さ、坂本!?ちょっと、どうしたの!?」
遅れて屋上に来た島田が雄二に駆け寄るが今の反応で俺らは確信した。こいつは確実に本物だ・・・お姉ちゃん・・・
すると雄二が俺と明久に目で訴えてきた
なぜこれできるかだって?俺らだからできる
「(毒を盛ったな・・・総司)」
「(なら、本物の毒をいれてやろうか?)」
「(やめろ!?とどめ刺す気か!?)」
「(雄二・・・。総司を疑ってるところ残念だけど姫路さんの実力だよ・・・)」
「(なん・・・だ・・と・・!?)あ、足が・・・攣ってな」
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