ポケモンが無い私の世界
閑話休題
そんなこんなな理由で日本の主神様よろしく引きこもったアルビノ美少女な私だが……当時の記憶が飛び飛びだったりする辺り、どうやら私は自覚が欠片も無かっただけで、狂信的かつ熱狂的なポケモンファンだったらしい。それこそ、些細な掛け違いで自殺するレベルの。
あぁ、当時はかなりヤバかった。何がヤバかったかって無意識でロープを……いや、止めよう。ロクな話じゃない。
兎に角、私は生き残った。そして自身が熱狂的なポケモンファンだと自覚した私の思考は、気づけば斜め上へカッ飛んでいた。
……え? 何をしたか? ポケモンの絵を描いたんだ。そしてそれをネットに上げたり、某笑顔溢れる動画サイトでお絵描き風景を雑談しながら配信したりした。
それのどこが斜め上かって? ──いいか、そもそもこの世界にはポケモンが居ないんだ。それを突然描き出してネットに上げたんだぞ? しかも、私は新世界の神になる!! とか言いかねないテンションで。
まぁ、痛い子扱いされるよね。でも声はプリティーだし、お手ては綺麗だし、晒して無いけどたぶん顔も美少女だと思われるよね。絵描きの才能があったのか絵も上手いからそこそこ人気が出るよね。ズルズル続けるよね。そしたらある程度固定のファンも付くよね。そうすると存在すらしなかったポケモン達も認知されるよね。……私のオリキャラとして。うん、そこは不満だった。ポケモンはポケモンで、私なんかのオリキャラではないのだから。
でも、まぁ、満足していたのだ。そこそこの人数の人がどういう形であれ、ポケモンを知っている状況に。
だから。まさか、このポケモンの居ない世界がポケモンの世界だなんて事に、気づく事は無かった。そのときは、まだ。
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