第2話 配信、疑念の『きのみ』
『説明、を……』『おい初見が死にかけてるぞ』『あー、初見にはちとキツいわな』『シロちゃんが描くのは完全なオリキャラやからなぁ』『オリキャラ、なるほどな』『あーそういう事ね。完全に把握した。……で、ポケモンって何?』
オリキャラではないのだが……言っても仕方あるまい。それより初見が死にかけてるのを何とかしないと。
「ポッポはことりポケモンですね。体長三十センチほどの、小さな鳥型のポケモンです」
『せやな』『三十センチ……小鳥? 小さい?』『小鳥やぞ。ポケモン基準ではな』『家よりデカイのとか普通に居るからな』『アイエエエ!? ポケモンヤバいな』『ポケモンは忍者も居るぞ』『アイエエエ!? ニンジャ!? ニンジャナンデ!?』
頭の中にポッポの基礎プロフィールを思い出しながら、手はポッポを描き続ける。もうすぐ折り返しだ。
しかし忍者のポケモンか……どの子を指して言ってるんだろうな。うん、もう一度忍者ポケモン特集をやるのも良いかも知れない。あのときのコメントの伸びは異常で面白かったし。
まぁ、今はポッポだ。
『シロちゃんに先越されたか』『有能ニキ無能』『速報。有能ニキ無能だった!』『(´・ω・`)』
「タイプはひこう、ノーマル。穏やかな性格で戦いは好みません。生息数は多めで、あちこちで見かけるポケモンですね。……あぁ、説明しようとしてくれたニキ、有り難うございます」
『(`・ω・´)』『復活早過ぎィ!』
『俺もシロちゃんにお礼言われたい』『ワカル。俺もお兄ちゃん呼びされたい』『拡大解釈してて草』
変態め。気持ちは分かるが、変態め。
てかその手のバイノーラル作ってなかったか? ……業が深いな、なんだかんだで理解を示して協力した私も。
『ちなみにこのポッポ、進化すると更にデカくなる』『進化とかあるんか』『初見はまとめウェキ見て来い。作り込み凄いから』『オリキャラとは思えない作り込みだよな。今何匹だっけ?』『ざっと650匹ぐらいじゃね? マジヤベェ』『!?』
だからオリキャラではないのだが……っと、今抜けられては困る。せっかくなのだから、この子を見て行ってからにして欲しい。
「あ、まとめウェキ見るのは後にして下さいね。ポッポも、もうすぐラフが描き終わりますから」
『せやな』『セヤナー』
『はー上手いな』『俺の絵とは大違いだぜ……』『涙拭けよ』
『懐かしのポッポ』『どこがポッポなんだよ……イケメンじゃねぇか!』『名前詐欺だよな』『俺ポッポ好きなんだよ。何となくだけど』『イケメンな鳩だもんな』『イケ鳩』『ポッポ』『ポッポー』『ポッポ?』『ポッポ!』『ポッポォ!』
まだ色付けはしてないが、確かに名前詐欺なイケメンだ。しかもコイツの登場場所はスタート地点の直ぐだというのだから驚き。
そして何やら謎の儀式が行われてるが……スルーしておこう。
「さて、ポッポ完成です。色付けは……どうしましょうか?」
『有り』『あり』『無しで雑談』『初見おるし蟻』『むしろ初見がいるからこそ雑談では?』『賛成。雑談で』『シロちゃんに話題があるなら雑談でエエんちゃう? 無ければ色付けで』
完成したポッポに色付けするかどうかを聞いてみたが、だいたい半々のようだ。まぁポッポは三度目だしそんなものか。しかし話題……あぁ、そういえばコイツがあったな。
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