巨人捕獲
ウォール・マリアに帰還しようとした一行は、ハンジの一言で作業の手を止めた。
「今回の成果はギルの発見だけってマズくないかな?一応目に見える成果があった方がいいんじゃない?」
「確かにそうだが どうするつもりだ?壁はもうすぐそこだ。今更まともな成果はあげられないだろ」
そう言うキース肩を落とした。
「団長大丈夫!私にいい考えがあるんだ!」
そう言うハンジの目線はギルに向いていた。
「その考えとは何だハンジ?」
ハンジに聞いたのはエルヴィンだった。エルヴィンはハンジの目線がギルに向いていてその意図を理解したが、会えて質問した。
「エルヴィンも人が悪いな〜分かってるのに聞いて来るなんて」
「敢えて聞くことで全員が興味を持つと思ってな。それにハンジが言わなければ私が提案していた」
「なら発表しよ。ズバリ、ギルを使っての巨人捕獲作戦!!どう団長!いい考えじゃない?人員的損害はなく巨人を捕獲出来たらいい成果でしょ!?」
ハンジは興奮気味にキースに言った。
「それは本人次第だ。我々が勝手に決める訳にはいかん。ギルよお前はどうする?私はお前の選択を尊重する」
そう言うキースだが心ではギルに参加してもらい成功させたいと思っていた。
「さっきも言ったが俺の力を頼ってもいい。勿論協力させてもらおう。唯俺はこの世界の巨人の事は殆ど知らない。必要最低限の知識を教えて欲しい」
そう言ったギルにハンジがものすごい勢いでギルに近づき両手を握りしめた。
「それだったら巨人研究をしてる私の出番だね!いいかいまず・・・」
ハンジの勢いは止まらず必要最低限な事を話終わると、自分の考察を交えての話になっていき、周りの者達は『また始まった』という顔をして同情の目線をギルに向けた。
ギルは二度と巨人の話はハンジが居るところでは話さない様にしようと、心に誓った。
「お、おいハンジいい加減にしろ。いつまでも話していては作戦が開始出来ん。もう最低限の事は話しただろ?お前の考察は帰還してからにしろ」
「ええ!?まだ話足りないよ!!」
「団長命令だ。いつまでも話していては何時奴らが来るか分からん。壁外での長居は無用だ」
「・・・仕方ないな。ギル帰ったら続きを話すから逃げないよね!」
ハンジの暴走を止めたのはキースで、ハンジは最初は不満そうにしていたがキースの説得でしぶしぶ話を切り上げた。
(絶対に逃げよ・・・)
ギルは心の中でそう誓った。
「で、何体狙う?大きさは?」
「3m級を一体でいいよ。本当はもっと多く捕まえたいけど、管理する場所も費用もないからね。今回の功績でもっと費用を貰ったら次は7m級。最終的には15m級の奇行種を捕まえてみたいな」
「3mか・・・了解した」
そう言いギルは立ち上がり正義の文字が書かれたコートを羽織った。
外に出たギル達、ギルは南東に複数の気配を感じた。
「南東にいる。但し複数だがどうする?」
「3m級じゃなかったらギルの戦闘力の確認も出来るから、一石二鳥だよ~」
「まてハンジ!無駄な犠牲は出せんぞ!複数いるならなおさらだ!」
「いえ団長、彼一人で殲滅は出来ると思います。どうだ?」
「可能だな。時間が惜しい決めるのはキース団長、アナタだ」
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