ハーメルン
仮面ライダージオウ~Crossover Stories~
滾れドラゴン
天介「仮面ライダービルドの羽沢天介は!可愛い妹に言われて嫌々、仕方なーく!ピンクのクマさん遊園地、夢の国ミッシェルランドにやって来た!そこで現れたスマッシュで大ピンチ!さぁどうなる!?」
東馬「おい、お嬢の誘いを嫌とか言うな」
天介「お前がいるから嫌なの。なんで休日にこんな筋肉と遊ばなきゃなんないの」
東馬「筋肉の何が悪い。重いの持ち上げるやつとか楽しいぞ」
天介「人類誰もがムキムキ至上主義じゃないの。世の女性はな、俺みたいな細マッチョインテリ系男子を求めてるんだよ。むさくるしいゴリラ野郎は帰った帰った」
東馬「お前モテないだろ。何を言ってるんだ?」
天介「ウルセーよ!!余計なお世話だよ!ただいまガーディアンにボコボコにされて絶賛気絶中の経堂くんの癖に!」
東馬「?俺、気絶してるのか?」
天介「ほら、どうやら何かスヤスヤ夢見てるみたいだぞ?それではゴリラの自分語りから始まる最新話!どぞ!」
_______
ガキの頃から、気持ちを顔に出すのが苦手だった。
笑わない、怒らない、泣かない、喜ばない。
学校の奴らからも、母さんからも気味悪がられた。俺は頭が悪いから、この気持ちを言葉にもできない。
だから、喧嘩でしかこの気持ちを伝えられなくて、
気付けば俺は、いつも一人になっていた。
『可哀想に…まだ若かったのに…』
『気の毒よね。女手一つで頑張ってたのに、息子があんなのじゃ……』
『気色悪い…親が死んだってのに、何とも無いみたいな顔してるぜ』
母さんが死んだ。
違う。俺は見たんだ。母さんは誰かに殺された。
こんなに怒っているのに、悲しくて仕方ないのに、
叩き割った鏡の中の俺は、いつまで経っても同じ顔だ。
この感情の赴くままに、俺は外れ者の中で拳を振るう。
外せない鉄仮面を被り、涙だけを流しながら。
「あなた、なんでそんなに悲しそうなの?」
…あれ、これいつの話だ。
確かアレだ。死ぬ寸前に昔のことを思い出すっていう。
そうま…いや、おうま?
「と…まさん!」
とうま?いや、違う。それ俺の名前だ。
なんだ、えっと…
「東馬さん!」
美咲の声で目を覚ます。
そんな彼女の背後には、腕を振り上げたガーディアンが。
東馬はすぐさま立ち上がり、ガーディアンに蹴りを叩き込んだ。
思い出した。飲み物を買っている時に、ガーディアン軍団が襲ってきて、不意に一発喰らって気を失っていたのだ。
「さっき何か考えてたような…忘れた」
東馬はポケットから出したボトルを振って、ガーディアンを殴りつける。
おおよそ人間離れしたその威力は、ガーディアンを一撃で粉砕した。
以前から護身用として天介に持たされていた、ゴリラボトルの力だ。
だが、東馬と美咲の前には未だ多くのガーディアンが立ちふさがる。
「どけ。お嬢のところまで戻らせてもらう」
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