13話 響と瞬の不思議な悪夢
城戸邸
夜になり、みんな寝ていたが、少し前から瞬は悪夢にうなされていた。
瞬「うぅっ…!」
夢
その悪夢は、地獄のようなものであった。火山島で瞬は仮面の男にボコボコにされていた。
仮面の男「憎め、憎め瞬よ!全てのものを憎むのだ!」
拷問のような連打に瞬はボロボロになっていた。
瞬「うわああっ!」
仮面の男「瞬、お前はデスクイーン島に来て何年になる!?」
瞬「よ、4年だよ…」
仮面の男「4年も経ってまだわからんのか!?貴様が強くなるために何が足りないのか!それは憎しみだ!敵を倒す憎悪の心だ!貴様のその優しすぎる甘ったれた心が貴様の成長に歯止めをかけているのだ!わしを師と思うな!戦いに礼や情は捨て去れ!ただ、目の前の敵を殺す事だけ考えればよいのだ!」
瞬「そんなの、僕にはできないよ!」
仮面の男「だから、貴様は強くなれんのだ!」
弱音を吐いた瞬に仮面の男はさらにボコボコにした。
瞬「うわああっ!」
瞬は悪夢から覚めた。
瞬「ゆ、夢…?(僕はアンドロメダ島で修業したのに、何でデスクイーン島で修業した夢を見てるんだ…?)」
度重なる悪夢で瞬は眠れなくなっていた。そして翌日…。
星矢「いっただっきまーす!」
星矢達は元気に食事をとっていた。しかし、瞬はどこかやつれている様子だった。
美衣「瞬さん、顔色があまりよろしくないようですが…」
瞬「…ここ最近、悪い夢ばかり見てて眠れない…」
氷河「悪い夢?」
紫龍「具体的にどういった夢なのか教えてほしい」
瞬「…僕はアンドロメダ島で修業したのに、夢ではデスクイーン島で兄さんの師匠にボコボコにされてたんだ…」
星矢「おかしな夢だな。アンドロメダ島で修業した瞬がデスクイーン島で修業していた夢を見るなんて」
沙織「何か原因があるのでしょう。この状態での戦闘はよくありません。安眠できるようになるまでは戦闘には出ずにゆっくり休んでください」
市街地
一方、市街地では…。
切歌「あ、先輩方、おはようございます!」
調「おはようございます」
クリス「よう。今日は遅刻しないで済みそうだな」
響「あ、ああ。みんな、おはよ…」
登校する響達だが、響の様子がおかしかった。
未来「おはよう。朝から3人一緒なんて珍しいね」
切歌「実は夕べクリス先輩の家で勉強を教わって、そのままお泊りしたんデスよ」
未来「へえ…そうだったんだ。にぎやかで楽しそうね」
クリス「べ、別に楽しくねーって。こいつらがどうしても勉強を教えてくれっていうから、仕方なくな」
未来「その割には嬉しそうだけど」
クリス「し、仕方なくだ!先輩だからな!」
未来「ふふ。いいじゃない、照れなくったって」
切歌「そうデスよ!あたしと調が一緒にいて、楽しくないはずないデス!」
クリス「お前も調子に乗んな!」
響「ふぅ…」
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