ハーメルン
セイントシンフォギアXD
14話 もう1人の響と瞬

市街地(並行世界)

 並行世界の響が現れた事に一同は衝撃を受けていた。

翼「また、あいつか…」

クリス「またって…どういう事だ?」

マリア「詮索は後よ!私達も加勢しましょう!」

クリス「おう、そうだな」

星矢「じゃ、すぐに片付けるぞ。ペガサス流星拳!」

 星矢はノイズを蹴散らしていった。星矢だけでなく、一輝もいたためにノイズはあっさり全滅した。

クリス「いいタイミングで来てくれたな」

 しかし、クリスの言葉に響は睨んでいた。

クリス「なに怖い顔してんだよ?返事くらいしたら」

 クリスが響に近づくと、響は振り払った。

クリス「痛っ!な、何すんだ!」

星矢「響、いくら何でもそれはないだろ!」

 響のクリスへの態度に星矢は口をはさんだが、星矢を見た途端、響は驚きの表情になった。

響「……!」

 いかにも動揺した響は走り去っていった。

マリア「あ…ちょっと待って!(あの動揺は普通じゃないわ。どうして星矢に反応したのかしら…?)」

クリス「星矢に怒られてシカトして行っちまった…」

翼「彼女を知ってるのか?」

クリス「ああ…まあ、知ってると言えば知ってる。こっちで知り合いってわけじゃねーけど…。それにしてもあいつ、本当に何だったんだ?虫の居所でも悪かったのか…?」

翼「いや、彼女とは戦場でたびたび顔を合わせているが…大概、あんな調子だな」

星矢「おい、俺達の知ってる響とはまるで別人のようじゃねえか!」

翼「別人…どういう事だ?昔の知り合いか何かなのか?」

マリア「ごめんなさい。その説明は後にさせて。話すと長くなるから」

クリス「(あの目…。まるで、昔のあたしみたいだ…)」

星矢「なあ、翼は戦場でたびたび響と顔を合わせてるそうだが、あいつはお前と一緒に行動してないのか?」

翼「ああ、彼女は我々の組織の者ではないからな」

マリア「そうなの?」

翼「装者として協力するならともかく、ああして勝手気ままに戦場に現れてはかき乱すばかり…。正直、扱いあぐねている所だ」

マリア「そう…。私達の世界の彼女とは性格だけじゃなく、立場もだいぶ違うみたいね」

翼「『私達の世界』?」

クリス「ああ、まどろっこしいから後で全部説明する」

翼「そう言われてもさっきから気になって仕方ないのだが…」

 そんな時に通信が入った。

翼「すまないが、我々の本部まで同行してもらえるだろうか?それと、自己紹介が」

星矢「風鳴翼、だろ?」

翼「せ、先手を取られた…!」

星矢「俺達もよく知ってるぞ。俺は星矢、サジタリアス星矢だ」

マリア「私はマリア・カデンツァヴナ・イヴよ」

クリス「あたしは雪音クリスだ。それにしても、こっちじゃ二課のままなのか…」

翼「二課の事も知っているのか?」

星矢「話が長くなるから、さっさと行くぞ」

一輝「俺も同行しよう。だが、その代わりに俺の探している人物について聞きたい」

翼「探している人物だと?」

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