神への問い
「眠い」
今日も戦場での戦いを終えた俺はターニャに誘われるようにベットの上で寝ころび、二人で抱き合うように寝ていた。
といっても、俺は手錠で繋がっている為のと、ベットが狭いのもあって、結果的には抱き合っている状態になっているだけだ。
そんな事を考えながらも、俺は寝ようとしていると
「なんだこれは?」
突然、周りの空間が一瞬だけ止まったかと思うと、目の前にはこれまで見た事のない髭の生えたお爺さんがいた。
イメージとしては神話に出てくるゼウスが思い浮かべるが
「なるほど、あんたがあいつが言っていた存在Xか」
そこに出てきたのはターニャが話してくれた存在Xによく似た奴だった。
「その通りと言っておこう。
だが、奴の答えは間違いだ、私は創造主だ」
「創造主、つまりはフェイスレスか」
「フェイスレスだと」
「あいつからは聞いた。
あんた、俺の思考も読めるんだろ、だったら読んでみろよ」
「・・・ちっ、まさかこのような奴に例えられるとはな」
俺の思考を読んだフェイスレスは忌々しい物を見るように吐き捨てるが
「その前に俺を呼び出した理由はなんだ?
言っておくが、お前達の目的に協力するつもりはない」
「まったく、奴も似たような事を言う。
なぜ、そうまでして、創造主に逆らう?」
「逆らう?
馬鹿な事を言うな、人間は既に貴方達の創造から遠く離れたんじゃないですか?」
「なに?」
こちらの言葉に何か疑問に思えるように声を出すが、事実でしかない。
「作物を育てた人々はその作物にとっては創造主だ。
だが、作物は他の人の手に渡れば、その人の物になる。
あんたらは長い年月で、その作物から忘れられたんだよ」
実際にフェイスレスが作り出した人形で、フランシーヌ人形を始めとした人形は創造主であるフェイスレスの予想を超えた存在へとなった。
「つまりは、貴様は我らに敵対するという事か」
「別に、俺は敵になるつもりはない。
敵になって、戦う時間が勿体ないからな」
実際にこうして話す時間は勿体ない。
「貴様っ、「待て」何だ?」
俺と話している間に、何時の間にか現れたのは褐色の肌をしたインド人のような神だった。
「何をする」
「その者を消す事は私が許さない」
「何を言っている。
こいつの考えは、奴と同じ危険な思考だ。
さらには、奴は我らの力を欲しない、つまりは必要ない存在だ」
「あんたは確か、俺を転生させた神さんか」
「その通りだ。
君と会うのはこれで二度目だな」
「それで、俺に何の用だ」
「何、これを授ける為だ」
そう言い、神は私に向けて、何か炎を宿させたが、これは?
「そっそれはっ!!」
「あぁ神の奇跡などを燃やす炎だ。
しろがね、今から貴様に宿るであろう全ての奇跡は燃やされる。
それは他の神々からの介入も消す事ができるが、同時に魔力も失う」
「なぜ、その炎を渡した」
「前にも言ったはずだ。
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/3
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク