ハーメルン
鬼滅の雨
才能を持つ努力の天才

全集中の呼吸は、使うだけで体へ相当の負荷が掛かる。

だが、これが出来ないと鬼と対等に渡り合うのは無理だ。

それでもなんとか呼吸をモノにした。

この調子で一気に、“全集中・常中”もモノにしてやる!

っと息巻いていたが、これが凄く難しかった。

“全集中・常中”とは、睡眠中を含む二十四時間つねに全集中の呼吸を維持し続ける高等技術で、柱ともなれば全員が出来て当たり前、むしろ、柱を目指すならこれが出来てようやく柱の入り口手前に立ったことになる。

全集中の呼吸は、短時間の戦闘で少し使うだけでも、相当な負荷がある。

それを常にやると言うことは、常に負荷が掛かることになる。

“全集中・常中”を行おうとすると、胸や肺が苦しくなり、耳まで痛くなる。

最初にやった時は、あまりの痛さに耳から心臓が出てきたかと思うぐらい、鼓膜がドクンドクンと揺れた。

だが、師匠曰く「半年間の走り込みと空気が薄い場所での戦闘訓練で、お前の肺と心臓の強さは一般隊士と比べてかなり高い。今は、慣れないことに体が驚いてるだけだから、やり続ければ、体も慣れる」と言ったので、その言葉を信じ、頑張った。

そのお陰で、なんとか“全集中・常中”も出来た。

正直、これが今までの修行の中で一番大変だったかもしれない。

寝ている時もやれって言われるからやるも、最初の頃は集中しないとできなかったものを寝ながらするのは無理があり、度々途切れることがあった。

そんな時は、師匠が容赦なく腹を殴ってたたき起こして、やらせてくる。

お陰で、腹筋が少し鍛えられた気がする…………

まぁ、今では“全集中・常中”にも慣れ、寝ながらでも出来るようになり、更に子供と同じくらいある巨大で硬い瓢箪に息を吹き込んで破裂させれる様にもなった。

「半年で“全集中の呼吸”と“全集中・常中”を習得か。遅いな」

「これでも精一杯なんですけど……………」

「才能がある奴なら三ヶ月でこれを熟すぞ。ま、それでも早い方だがな」

師匠はそう言って、木刀を渡してくる。

「それじゃ、最後の修行だ。お前に、雨の呼吸を全て教える。ひとまず、威力を弱めたのを、お前に打つ。体で覚えろ」

「はい!」




























「雨の呼吸 弐ノ型 飛雨!」

交差させた両腕から勢い良く水平に木刀を振るう。

木刀の斬撃を師匠は躱すが、超音速で振ることで生じる真空の刃が師匠の木刀にあたり、木刀を両断する。

「ようやくすべての技を習得だ。弐の型の習得には、随分と時間をかけたけどな」

「いや、剣を超音速で振るとか普通じゃないですから………」

「“全集中の呼吸”に加えて、“全集中・常中”も習得してるお前なら、成功して当然の技だぞ。もっとも、これは真空の刃で鬼の頸を斬っても殺せないが、牽制や相手の動きを止めるにはいい業だ。覚えて損はない」

そう言い、師匠は折れて木刀を片付ける。

「辰二。これで、俺がお前に教えることは何もない。俺の下に来て、三年。よく耐えた。鬼殺隊に入隊するための試験、“最終選別”に行くことを許可する」

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