ハーメルン
鬼滅の雨
正しくあれ

「あ~、疲れた」

任務を終え、夜道を俺は歩いている。

今回の任務では、鬼が自分で腕を切り離し、自身の分身を生み出し、生み出された分身が自分の腕を切り離して新たな分身にして数で押し寄せてきた。

だが、本体の鬼が、後方の方で怯えるように隠れていたので、すぐに見つけ出し、そのまま頸を斬り落とした。

本体の頸を斬り落としたら、それに伴って他の分身も消えた。

数は厄介だったが、対処としては楽な方だった。

「しかし、もう夜だな。どっかで休める場所はないかな…………」

「休息セヨ!次ノ任務マデ休息セヨ!近クニ藤ノ家アリ!着イテ来イ!」

藤の家か。

そう言えば、鬼殺隊に入ってから、一度も利用したことがなかったな。

疲れを取るにも、野宿よりそっちの方がいいな。

そう思い、鴉の案内に従って藤の家へと向かう。

「ここか、うち以外の藤の家か」

少し緊張しながら、俺は門を叩く。

「はい、どちら様でしょう?」

暫く待つと、中から一人の老婆が出てきた。

「夜分にすみません。自分は鬼殺隊の者です。一晩の宿をお借りできないでしょうか?」

「ああ、鬼狩り様でございますね。どうぞ、お入りください」

老婆に促され、俺は家の中へと入る。

「今、もう一人鬼狩り様が来ております。本来なら、別のお部屋にご案内するのですが、他のお部屋は、先日の雨で、雨漏りしてしまい修繕中で、相部屋になっております。本当にすみません」

「いえ、泊めてもらう身ですから。ご心配なく。自分の方は構いませんので」

「ありがとうございます。後で、お食事の方もお持ちしますね」

そう言って、老婆は部屋の襖を開ける。

「では、鬼狩り様、どうぞ」

「失礼します」

老婆に頭を下げ、部屋に入る。

そこに居たのは、炎を彷彿させる様な髪と眉毛、そして、眼は見開かれており、眼力の強い人がいた。

「君が相部屋になる相手か!一晩だがよろしくな!」

「は、はい、よろしくお願いします」

容姿と声の大きさに驚いたが、この人、たぶん上官だよな。

「打鉄辰二と申します。今期、鬼殺隊に入隊しました」

「打鉄?もしや、先代“雨柱”の仙治郎殿の身内の者か!」

「はい、仙治郎は自分の祖父です」

「そうか!この様な場で、仙治郎殿の孫殿と出会えるとは!うむ!よもやだな!」

「えっと、祖父のことを知ってるのですか?」

「ああ!入れ替わりになる形で柱になったから、仙治郎殿と共に任務をすることはなかったが、俺が癸の時から柱の一人として活躍なさっていた!俺の父とも知り合いだったこともあり、何度か稽古を付けてもらったこともある!」

「そうでしたか」

爺ちゃんがまだ鬼殺隊に居た頃からの人だったか。

……………ん?

今、なんて言ってた?

入れ替わりになる形で柱になった?

ま、まさか………!

「そう言えば、名乗るのが遅れてしまったな!俺は煉獄杏寿郎!柱の一人、“炎柱”の者だ!」

は、柱の人だった!?

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