19話 ゼロから始める執事生活。
「それじゃ咲夜、信の教育よろしくね」
「畏まりました」
「私は少し寝るから一通り仕事を教えるのとパチェ達に紹介もしておいてね。それじゃ励みなさい」
「……あれ?」
「何よ、まだ何かあるの?」
「そう言えば俺って1日どれ位の勤務なの?霊夢の飯も作らなきゃ行けないし……」
「あら言ってなかったかしら、住み込みよ」
「はい!?」
「もう霊夢に伝えてあるはずよ。部屋は後で咲夜に教えて貰いなさい」
「え、ちょ、あの」
「後はよろしくね。ふぁ……」
「お休みなさいませ、お嬢様」
「話を聞いてぇぇ!!!」
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「それじゃ、今教えたのを一通りやって見なさい」
「おす……こんな感じで大丈夫です?」
「ええ、最初にしては上出来よ」
今咲夜さんに教えてもらっていたのはインテリア類の掃除の仕方で、どれも高価な物なのか手入れが面倒且つ難しいらしい。
あ、ちなみに仕事を教えてもらってる先輩という事で完全に敬語は抜けて素の状態の咲夜さんは案外気さくな感じでメイドモードの時に比べても、かなり表情が変わるから何となく接しやすい。
「と言うより貴方、こう言う仕事慣れてるでしょ」
「あー……分かります?」
「ええ、それなりに。私も伊達にこの仕事をしているわけじゃないから。さっき教えた紅茶の淹れ方も慣れていたみたいだし、接客業か何かしてたのかしら」
「まぁその、召使い的な物を少しばかり」
(少しばかりって小さい頃から仕込まれてるじゃん)
今は関係ないからなぁ、それに俺よりよっぽどそういうのに慣れてる人もいたし。
「あら、それなら少しペースアップして教えても平気そうね」
「お、お手柔らかにお願いします……」
なんか生き生きしてないか?もしかして人に教えたりするの好きなのかな。
「別にそういう訳じゃないわよ」
「なんでこの世界の人たちはデフォで心の中を読んでくるんですか?」
「信が分かりやすいだけよ、あと人の心の内を察するのもメイドの嗜みってね」
そう言ってお茶目にウィンクする咲夜さんに萌えポイントプラス100を進呈しましょう、ええ。今のは非常に萌え萌えキュンでしたね、うんうん。
「貴方が今ロクでもない事を考えてるのも分かるからね?」
「あははは、早く次の仕事に行きましょう!」
真面目に勤勉に働くしかねぇ!!
「……ふふ、後輩って言うのも悪くないわね」
それからベットメイキングや洗濯、食料庫(人間用と吸血鬼用)の場所、それなら調理の時間や1日のタイムスケジュールを教えて貰い、一旦俺の部屋に行く事に。
俺の部屋は2階の角で普段は客室として使う事があったらしいのだが、ここは広さだけで言うなら物凄いので俺の私室にして良いとレミリアさんから言われたらしく、広さも十二分だしなんなら外の世界の自分の部屋よりよっぽど大きいから有難いんだけどいくつか気になる事があった。
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