8話 不思議な国の人形遣い。
「よう!アリス」
「……帰って」
「なんだよ?いつにも増して辛辣だな」
「アンタが来ると厄介ごとか面倒ごとしか持って来ないじゃない」
「……霊夢と似たようなこと言うな」
「私からすれば霊夢も似たような物よ」
「まぁ、取り敢えず話くらいは聞いてくれよ?」
「嫌」
「昨日なんだけどな、面白いやつ見つけたんだよ、信って言うんだけど」
「……はぁ、もぅ」
「そんでな?ソイツ外来人の癖に能力持ちで、霊夢の弾幕切り裂いちまったんだよ!」
「……ふぅん、それは確かに興味惹かれるけど、私これから人里に用事あるからまたの機会にして」
「ん?人里ってなんだ、買い物か?」
「まぁね、ちょっとした物を拾ったからそれの加工する為の素材とか見に行こうと思ってね」
「ふーん、でその加工したい素材って?」
「秘密、それじゃあね」
「ちぇー、まぁまた来るぜー」
「また、来るのね……はぁ」
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ふーむ、人里に訪れかれこれ1時間程度散策したのだが、アレだな。
「こりゃ、江戸時代か?って感じだな」
見て回れば茶屋なんて物や、蕎麦屋、八百屋など教科書で見たような風景に少しワクワクしてしまう。
にしたって周りを見渡せば服装はみんな和服ばかりで、たまーに不思議な服装してるくらいかな。
(ね、シン)
ボーっと歩いていると無銘から話しかけられる。……今更だけど何処かしら触れてれば会話くらいなら出来るのか?腰に刺してからよく話しかけて来るし。
(さっきから見られてない?)
あ、やっぱり?なんか視線を感じるんだよなーとは思ってたけど、気のせいじゃなかったのね。
チラッと横を見てみれば、何やら俺の腰元の無銘に見ているようで、本人としては少し気になるのだろう。
(まぁ、刀なんて腰にかけてるのシンくらいだし、気になるのも分かるけど)
まぁまぁ、そのうち慣れるだろうに。
と、話題を変えてやる。
そう言えばだけどさ
(?)
なんで急に喋れるようになったの?……あ、いや話せるのは知ってたけど、俺、今無銘のこと握ってないのに。
(ああ、それはね簡単に言えば貴方と私のパスがちゃんと繋がったからよ)
へー、なんでまた急に?
(急じゃないよ?ちゃんと仮契約から本契約にしたじゃない)
………はい?
え、なにそれ聞いてないけど?
(最初に私にあった時言ったよね?"よろしく"って。ちゃんと触れ合ってパス繋いだし)
あれか、……あの握手ってそう言うことだったの?
(その通り、まぁ馴染むまで少しかかったから急に話せる要になったって感じるのも無理ないかな)
………ん?あれ?
(どうしたの?)
つまりアレか?あの時、握手せずに契約してなかったら、俺お前と縁切れてた?
(そう言うこと。だから黙って契約したし)
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