ハーメルン
好きな人を幸せにする能力【一話完結】
好きな人の幸せを叶える為に



「ミーナ。……ミーナ、よく聞きなさい」


 小さく。それでいて通る声が投げかけられ、恐る恐る上を見上げると……涙でぼやけた視界の中、ミストちゃんが拳銃を片手に私を見下ろしていた。
 もう片方の手にあるのは古ぼけた手紙。
 だけど、その手紙に小さく赤い斑点が出来たと思えば……その斑点は瞬く間に広がり、そして手紙全体を炎が包み込んで、その存在そのものを消していく。

「○○はね、チート能力を持っているの、チートって分かるかしら? ……分からないわよね。でもいいわ、兎に角あいつが持っている『好きな人を幸せにする能力』を本物にするためには、○○の死は隠さないといけないの……だって、そうでしょう? ○○の死が皆にバレたら、アリアはきっと幸せになれない」

 ミストちゃんは手際よく拳銃の弾倉を再装填すると。その銃口を再度私に向けた。


【挿絵表示】


「だから、ね。ミーナ。貴方が○○の死の事をバラしたら――今度こそ、私は貴方を撃つわ」


 私は、直前まで抱いていた使命感を忘れ……突きつけられた宣告を前にただ恐怖から頷くことしか出来なかった。

[9]前 [1]次話 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:28/28

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析