第25話 ガルバルディβ 反撃に出る
サイド4(新名称サイド6)をパトロールしていたガルバルディβに黒いゲルググが襲い掛かった。敵はゲルググだけではない。リック・ドムⅡが3機もいるのだ。
「リック・ドムが3機だと。ちょっと多いな」
「バルダ、ボルカ。いつも通りなんとかなるさ」
ガルバルディβのパイロットは、モビルスーツの性能を最大限に生かして戦っている。機体の性能を生かすのも、殺すのもパイロット次第という言葉があるように。
ガルバルディβは戦艦やコロニーのデブリに身を隠し、リック・ドムⅡの攻撃を凌いでいた。
リック・ドムはセンサーに反応があった場所に片っ端から口径90mmのマシンガンを叩き込んでいる。
ローライは、マシンガンにマガジンを装填しているリック・ドムを狙撃した。ローライは長距離間攻撃が可能なビームライフルをドムに発射。ビームはドムの胴体に直撃し、火の玉が上がっている。
「見事命中。ビームライフルはレンジが効くからな」
エルガー・ハウゼン中尉は、僚機がやられる瞬間を目の当たりにした。中尉は部下をこれ以上死なせないために方針を180度変えた。3人は積極的な攻勢に出ることにしたのだ。
「2人共、遠慮するな。ジャンジャン撃て」
「エルガー隊長、それでは弾薬が足らなくなります」
「あっちにもこっちにもティターンズがいるんだぞ! 出し惜しみをするな」
エルガーはジャイアントバズーカから砲弾を次々に放った。ガルバルディβはゲルググとリック・ドムから距離を取りつつ、ビームライフルを盛んに撃っている。
ローライ隊長は「何とかなるさ。応援が来るまで持ちこたえてやる」と意気込みを入れた。彼は部下にも目を配りつつ、敵の動きからも目を離さなかった。
マイクとチャーリーが戦場に到着したのはちょうどその時だった。マイクはジム・ライフルを連射したが、ゲルググはビームナギナタをぐるぐると振り回し、弾丸を弾き飛ばした。
マイクは遠距離攻撃では埒があかないと判断し、ビームサーベルを抜いて接近戦に持ち込んだ。彼はゲルググが投げ飛ばしたジャイアントバズーカを弾き飛ばした。両者のビームサーベルとビームナギナタが激しくぶつかっている。
「ゲルググがあればティターンズなど屁でもないわ」
「その声に聞き覚えがある。お前はエルガー・ハウゼンか? ぼくはアモン・マイクだ」
「フハハ、貴様は組織の正義を信じるティターンズの小僧か」
「何がおかしい。なぜ、ぼくを見て笑う」
「貴様は真実を何も知らないんだなぁ。30バンチコロニーの悲劇を。あれは悲しい事件だったぞ」
「お前は何を言っているんだ! 」とマイクは一拍置いて言った。
チャーリー中尉が2人の会話に割り込んだ。中尉はマイクに「少尉、惑わされるな。騙されてはいけない」と断言した。。
エルガーは舌打ちをした。いらついた表情でチャーリー中尉に斬りかかったのだ。
「人の話に割り込むなと親から教わらなかったのか~」
「しょうがないやつだな。礼儀を教えてやる」
エルガーは「反応が遅いんだよ」と言ってジムクゥエルのシールドを切り裂いた。チャーリーは急いでパックパックからビームサーベルを抜いた。
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