ハーメルン
さよならティターンズ(2部完結)
第4話 不死身と呼ばれた男


「ザクが動く方向を予想して撃て。お前ならやればできる」

 マイクは右ペダルを踏みこみ、スラスターを吹かした。マイクはジムライフルを連射モードに切り替え、弾がなくなるまで連射した。90mm弾はザクの胴体に命中し、ザクは爆散した。

 マイクはコックピットの中で残念がった。
「腕の良いパイロットだったな。出てこなければやられなかったのに」


 チャーリー中尉は部下の成長を嬉しく思った。オレがシミュレータと模擬戦で鍛えたからだと自画自賛した。
「マイク、良くやったぞ。その調子だ」

「はっ この調子で尽力します」



 一方、ベイト隊長率いる第6小隊はリック・ドムと交戦していた。2機のリック・ドムは機動力を生かして小隊と戦っている。ジムクゥエルはジム・ライフルを撃って相手の出方を伺っていた。

 ベイト大尉が後ろにつかれたぞと注意した。
「モンシア、後ろにドムがいるぞ」

「んもっ、当たるかよ」

 リック・ドムはMMP-80マシンガンから90mm弾をばらまいている。モンシア中尉は、ジムクゥエルを半回転させて攻撃をかわし、ジム・ライフルを連射してリック・ドムを破壊した。

 モンシア中尉はリック・ドムを相手にドックファイトに入った。リック・ドムが8時の方向でマシンガンを撃ち、ジムクゥエルが2時の方向でジム・ライフルを発射している。


 その時、廃コロニーから緑色に塗装されたチベ級巡洋艦が姿を表した。チベ級はアレキサンドリア級とサラミス改級に向けてメガ粒子砲を発射している。連邦軍の動きを牽制しているようだ。

 チャーリー中尉が言葉をつまらせながら言った。その表情には汗が見られる。
「巡洋艦がいるとは聞いてないぞ。情報部め」

「それにしてもでかい船だ。そして火力もある」


 サラミス改級からライアン小隊に通信が入った。オペレーターは繰り返し小隊に帰還を呼び掛けている。

《モビルスーツは補給のために帰還せよ。繰り返す。補給のために帰還せよ》


 ライアン隊長は母艦に「帰投する」と返答した。そして部下にも今後の予定を伝えた。

「モビルスーツは補給のために帰還だ。我々はチベ級を追撃する」

「大尉、我々は追撃戦に移行するのか? 」

「中尉、そういうことだ。艦内で腹ごしらえをしておけ」


(5話に続く)

[9]前 [1]次話 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:2/2

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析