05
ノイズが特異災害として認定をされてからおよそ10年と数ヶ月。
"仮面ライダー" がその存在を現したのは米国の首都であった。
当時、米国の首都には無数のノイズが埋め尽くし、建物と人々を蹂躙していた。
見上げるほどのビルは大半が倒壊し、地面には人のなれ果てである炭素の塊の山が埋め尽くすほどだった。
当然、米国政府は選りすぐりの精鋭で構成された軍を首都へ出動させる。
しかし、米国の最新鋭の兵器はノイズの位相差障壁のまえで物理攻撃は無力であった。
最新の兵器はあっという間に無力になったことに、兵士たちからしたら悪夢だっただろう。
兵士たちは弾丸をばらまき、何とか応戦するが焼け石に水ともいえる行動は逆にノイズの注意を引き一人また一人と痛みを感じる間もなく炭素へと変わっていく。
誰もが絶望し、生きることを諦めていた。
その時、一斉にノイズたちは電源が切れた機械のように動きを止めた。
目の前に人間がいるというのに微動だにぜず、機能を停止したノイズに疑問を覚えたときソレは現れた。
コツコツと足音を響かせ、炭素の塊が広がる地面を悠々と歩くひとつの影。
黄金のアーマーを纏い、顔には特徴的な配置の三本の角に蒼い複眼のマスクが顔全体を覆う。
そして右肩には昆虫の角をもしたショルダーアーマーがあった。
「いたッ……!」
その時、逃げようとして転んだ少女の近くにいたノイズが動き出しその腕を振り下ろす。
「───」
だが、その寸前その腕は少女の顔のすぐ手前で止まる。
否、その人物がノイズの腕を掴んだからだ。
普通ではありえない光景に周囲の人々は息を飲む。
人間では決して触れられないノイズに当たり前に触れ、あまつさえ掴んでいる。
「オォォォ……」
空気が震える。
「ォォォォォォォオォォオッッ!!!!」
雄叫びを上げその人物は、否、戦士はノイズの頭を掴み地面へと叩きつける。
そして、目に追えぬほどの速度で駆け出し別のノイズの顔面へと拳を叩き込む。
そして、それが合図となり至る場所から夥しい数のノイズが現れる。
彼がノイズたちに囲まれるのはそう時間がかからなかった。
だが、その戦士はたじろいだ様子はなく寧ろ不敵な笑みを感じさせる態度でノイズたちに手を掲げ、指を自分側に数回曲げるという挑発すらやってのけた。
蹂躙が始まる。ただし、ノイズたちが蹂躙される側となってだが。
人々は目を疑った。
位相差障壁をものともせず、その拳で足でノイズを粉砕する姿に。
確実にノイズの数を減らしていくその戦いに。
【1】
【2】
【3】
「ライダーブラスト」
【Rider Blast!!】
波動を放つ拳を地面へと叩きつけ、拳を起点に地中へとエネルギーが注ぎ込まれプラズマが波紋のように広範囲へ広がり、範囲内にいたノイズをまとめて爆散させる。
『■■■■■■───ッッ!!!』
「ライダービート」
【Rider Beat!】
5メートルは超える人型ノイズのパンチと戦士のパンチがぶつかり、拮抗することなくノイズがほかの個体をまとめて吹き飛ぶ。
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