第2話「赤字路線は廃線だ」
機械の国の首都、サイバーシティへと向かう1人と1機
順調だったはずの旅の雲行きが怪しくなってきたのは、出発して数時間経った頃だった
周辺の景色が一向に変わらないことにドロッセルは今日何十度目かの愚痴をこぼす
「むむむースリップ~サイバーシティって本当にこっちなのー?
さっきから工場ばっっっっかで街なんて全く見えないじゃない!」
「膨れないでくださいよーワイバーンさんはここからサイバーシティまで直通列車が出てるから線路に沿って飛ぶだけって言ってたじゃないですか」
「そう! 線路よ! ここまで飛んできてまだ1本たりとも列車を見てないのよ? おかしいと思わないの!?」
そう、ドロッセルはある異変に気付いていた。
ワイバーンはたしかに直通電車が出ていると言っていた、
実際に線路はずっと遠く地平線まで続いているのが確認できる。
しかし、肝心の電車が1本たりとも走っていないのだ
そんな彼女の最もな疑問にスリップの答えは..
「あー、その答え分かりそうっすよ
15km先に熱源反応確認っす、反応は2つで恐らく戦闘になってるっぽいすね」
ハイテク機械さまさまである
そして、目視でも確認やできる所まで近づくと大きなショベルが2つも付いた超巨大ショベルカーがその前を通ってきた列車を鷲掴みにし
今にも地面に叩きつけられようとしていた
「今日から廃線の為周辺の路線は全面通行止めだと伝えておいたはずだが...
ここで何をしていた。」
スリップ・ライダーのセンサーが会話をキャッチする
おや?これはもしかして話が通じる相手なのでは?と事態の静観をする様伝えようとするスリップ
しかし、時すでに遅し、ドロッセルは深く考えず突貫を敢行
巨大ショベルに対してスリップのスピーカーの音量をMAXにして呼びかけていた
「ちょっとあんた! 弱いものイジメはみっともないわよー!! やるんなら私とデュエルしましょー!!!」
この瞬間スリップは理解した。
また面倒な事になる、とそして、脈絡なくいきなり叫んだ上に何故かデュエルをする流れになってる現状を憂いた
対する相手の反応は
「なんだお前は」
至極当然であった
この質問に対し喜び勇んで自己紹介を始めるドロッセルだったがその内容が薄い上に終わらなさそうなことがわかると、口を挟む
「そして、そんな悪逆非道の侵略者に対し! 私達の超攻撃デュエルによって勝利を「ガキが! いい加減にしろ!」
巨大重機によって無理やり静止させられたドロッセルは一瞬怯むもすぐに再び話出そうとする。
が、それより早く今度は重機側が捲し立てる
「いきなり割り込んできやがって、いいか? 俺たちはこの国のインフラ整備を一手に任されている無限起動ってんだ
そんで、赤字を垂れ流すこの路線を廃線にするために来たらそこの列車の坊主に邪魔されたわけだ、むしろ被害者だろ?」
なるほど~
以外にも企業として真っ当な理由であったことにむしろ感心するドロッセル
「ぅぅ.廃線なんて酷いよ.たしかに最近は採算は取れてなかったけどこの路線が無かったら暮らせない人達だっているし.」
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