ハーメルン
GODZILLA Another stage
第1話

幼い頃…『彼』が住んでた日本という国は自然があり、都会があり、何不自由がない生活を送っていた。だが、その頃、世界がどうなっているか彼は何も分かっていなかった…。
毎日のように日本の周りの国々では、悪夢の化身であるゴジラを日本から近付けさせまいと…世界中から集った兵士、傭兵が戦っていた。そのために元は敵だと考えられていた怪獣を味方にして、ゴジラの進行を遅らせていた。その理由を連日ニュースではこう言っていた。


『メカゴジラの開発にまで時間を稼ぐ』…と。


浜松基地で製造されているメカゴジラは外来より来た異星人『ビルサルド』の手引きで作られていた。
メカゴジラでゴジラを倒せる…。
そう言っている彼らの言葉を疑う者はほとんどいなかった。なので、あらゆる人員を費やして、人々はメカゴジラ開発に乗り出し、その開発を待った。その喜びが故に子供達は『メカゴジラのマーチ』などという歌まで流行り出した。
だが…唯一のその希望も…一瞬で消えた。
ゴジラはなんと浜松基地から約100km程離れている太平洋沖から熱戦を放ち、メカゴジラ開発シェルター並びに浜松基地を全壊にしたのだ。
そして日本という国もその時…炎の中に埋もれていくのだった。




そんな中、国際連合でとある議案が可決された。
それは…約15000人の人型種族を他の星へと移住させる議案だった。
これは要するに()()()()()()()()()()と言っているようなものだった。それにその移住出来る人数はたったの15000人…。
まだ地球には約2億人の人間が生きていた。
これは人工知能『オムニエレクティオ』によって選別されたもので、残った者たちは死刑宣告されたようなものだった。
彼も…その選考に選ばれたが、嬉しくはなかった。何故なら、家族や友達と引き裂かれ、約20年という長い月日を冷凍睡眠装置で寝るという、地獄のようなものだからだ。
そうやって彼は、長距離航行宇宙船『オラティオ号』に乗り、永い永い旅に出るのだった。

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