第18話『アイドル研究部』
真姫、凛、花陽がμ'sに入って数日後、時期的には梅雨入りを果たした頃である。
三人がμ'sに入ってからあかりにもあるちょっとした変化が訪れた。
今まで昼食は穂乃果達と一緒に食べるか希と一緒に食べるかで基本的には自分の教室で食べたりはしなかったあかりであったが、最近では教室で真姫、凛、花陽と一緒に食べる事が多くなったのだ。
その事もあってか他のクラスメートからも少しずつだが話しかけられる様になった。
年上だからか相変わらず“さん付け(まきりんぱなは除く)”なのだが。
また、時には穂乃果達も加えて7人で食べる事もあったりする。
さて、前置きが長くなったが、今回のラブライブ!9人の女神と鋼鉄の騎士はある日の放課後のμ'sとあかりから物語を始めるとしよう。
「それでは!新生スクールアイドルμ'sの練習を今から始めます!1!」
「2」
「…3」
「…4」
「5!」
「6!」
穂乃果、ことり、海未、真姫、凛、花陽の順での点呼。
海未と真姫に関しては少々呆れ気味だが…
「いいね!いいね!なんかアイドルっぽいよね!」
「…それはもう二週間前のことですよ?」
海未は穂乃果にツッコミを入れる。
「だってだって嬉しいんだもん!」
最初の覚束なかった頃と比べたら流石に(毎日やってる分)慣れたものであった。
勿論、この後に穂乃果がどう言うのかあかりには予測できていた。
「―それはそうと…何であかりちゃん、やってくれないのー!やってよー!」
「だが断る。何回も言った通り、私はあくまでもアイドル部(仮)の部員にしてμ'sのマネージャー。μ'sのメンバーじゃないんだよ」
「私達、そんな事気にしてないよ?」
ことりの言うとおり、気にしているのはあかりのみ。
(…μ'sの“9人”の中に私が入る余地は微塵もないんだよね…)
確かにμ'sは9人揃って漸く完成するユニットだが、あかりはその中に入る気など微塵もなかった。
「いや、私が気にするから。まぁ、私は戦隊でいう番外戦士ポジっていう事で置いといて、これで6人!6人だぜヒヤッハー!」
「そうだね!このメンバーが後には神シックスだとか、仏シックスだとか言われるかもだよ!」
「毎日同じことで感動できるなんて羨ましいにゃー」
穂乃果に対しさり気なく毒舌を吐く凛。
「仏シックスって…死んでるみたい…」
同じく穂乃果に対しツッコミを入れる花陽。
「それにメンバーが増えれば踊りや歌を間違えても誤魔化すことも―「穂乃果」じょ、冗談!
冗談だよ、海未ちゃん!」
「そうだよ。ちゃんとやらないと、また今朝みたいに怒られちゃうよ」
ことりの言うとおり、実は今朝、穂乃果とことりは神田明神で練習していたら黒髪ツインテールにサングラスをした中学生くらいの少女に「解散しなさい!」と言われたのだ。
あかりには希から得た情報もあってかその人物が誰なのかわかっていた。
「でも、それだけ有名になったってことだよね!」
ことりの言うとおり、μ'sの知名度は少しずつ上がってきていた。
「そんなことより練習。どんどん時間無くなるわよ!」
「真姫ちゃんやる気まんまんだにゃー!」
「べ、別にそんなじゃなくて…」
「またまたぁ~凛知ってるよ~!真姫ちゃんがお昼休みに1人でこっそり練習してたの」
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