ハーメルン
落ちこぼれの魔導士は魔王と共に異世界で生きるようです
16話
あれから十日が経過した。
オルクス大迷宮はいつも通り、緑色の発光する鉱石が明かりなのでそんな経過時間なんてわからないのが普通だがオリオンや端末などがあるために内蔵のデジタル時計で経過した時間は直ぐにわかる。
この十日間俺達はこの深淵の大迷宮(俺命名)を攻略するために十全に準備していた。
当初の新調されたオリオンの馴らしは2日で済んでいたのだが、こうも動けなかったのは俺ではなく香織が主な原因だ。
ベヒモス基、リィンフォースの強襲後奈落に落ちる中でアーティファクトも失った香織はとてもじゃないが十全に能力を発揮することができない。
といっても替えのやつなどそんな物、こんな所で手に入るはずもなく。
なので最低限、この深淵の魔物に対抗できるだけのスキルを習得してもらうべく、香織の強化がこの十日間のメインだったと言える。
それで今の俺達のステータスはこんな感じで
―――――――――――――――
八坂正人 16歳 男 レベル25
天職:弓使い
筋力:72
体力:129
耐性:78
敏捷:98
魔力:16943
魔耐:54
技能:魔力操作[+身体強化][+武装強化][+視覚強化][+防御魔法][+束縛魔法]・ベルカ術式適性[+詠唱破棄Ⅰ][+射撃魔法][+砲撃魔法][+広域殲滅魔法]・双剣術[+魔力付与]・弓術[+精密射撃][+精密狙撃][+精密曲射][+精密速射][+視力補正]・気配感知・魔力感知・速読・高速思考・並行思考・言語理解[+言語解読]
白崎香織 16歳 女 レベル:23
天職:治癒師
筋力:110
体力:197
耐性:105
敏捷:160
魔力:860
魔耐:460
技能:回復魔法[+回復効果上昇][+回復速度上昇][+イメージ補強力上昇][+浸透看破][+範囲回復効果上昇][+遠隔回復効果上昇][+状態異常回復効果上昇][+消費魔力減少][+魔力効率上昇]・光属性適性[+発動速度上昇][+効果上昇][+持続時間上昇]・高速魔力回復・言語理解
こんな感じで十分動ける用意はできた。明日には動き始めることになっており。今は拠点としている洞穴で管理局が支給してくれた食料で腹を満たしている。
食料といっても日持ちするカロリーメイトとかそういった健康食品が主で、時々は俺が携帯していた干し肉(水に浸って干し肉とは呼べない気もするが)なんかをたまに食べているぐらい。だから殆ど味気ない日々が続いていた。
「ねえ、正人くん…南雲くん大丈夫かな?」
ふと香織が暗い顔で南雲のことについて俺に語る。
「…わからない、もしかしたらこの場所に落ちていない可能性もあるけど、死体も見つかってない。南雲は頭が切れるからその場を乗り越えてそうだと思うけどな」
南雲に関しては俺も思うことがある。
だが南雲は力ではなく知識で戦う人間であるのは間違いないため、上手く切り抜けていると暗い顔をする香織を励ますとそうだねっと香織は軽く微笑んだ。
香織の元気を少し戻すことはできたが俺の脳裏には少し嫌な予感がしていた。
既に半月が経ち、こんな所には食糧もないため例え切り抜けていても餓死している可能性が高い。
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