2話分岐
第一印象は『白い』だった
また話をしてみるとより『白い』印象が強くなった
透きとおった心の持ち主だった
だがそれだけだった
話しかけたのも気まぐれだ
どこかの女神が見たら欲しがりそうだなと思う程度
自分が欲しいと思う程ではなかった
しかし『白い』少年がどこのファミリアに入るのかには興味が湧いた
『白い』ゆえファミリアによって少年はどんな色にも染まるだろう
それにうちの眷属が無礼な対応をしたゆえ、ロクでもないファミリアに入りそうなら止めてやるのもせめてもの罪滅ぼしだと思う
そんな理由で少年に気づかれないよう後をつけ新たなファミリアに入るのを確認し周りを見ると
憎たらしい程に胸に脂肪がのったチビが街行く人々にあしらわれていた
「はぁ〜まただめだった…」
なんかデジャブやな…
「何してんねんどチビ」
「あぁ!?なんだなんだいきなりチビとはいいご挨拶だねどこのどいつだい!ってロキ!?」
しもた、思わず声をかけてもうた
何してんねんうち、声なんか聞けるつもりなかったのに
ってかこいつも何してんねん
「なんしてんねんどチビ」
「ふんっ!誰が君なんかに教えるもんか!君こそいったいなにをしてるんだい無乳!」
今はこいつと言い合いをするような気分じゃないねん
「おいこら聞いてるのかい!?」
にしてもこのどチビ、ファイたんとこから追い出されたところまでは噂で聞いとったけど……
何しとるんや?
「僕を無視するとはいい度胸だな!」
あ〜そっか自分のファミリアを作るため声かけてるんか
「いい加減にしないか!絶壁」
まずいなぁ、今どチビが少年と会ってしまうと少年はホイホイついていきそうやな〜……
「そうかそうか、君がそんな態度を取るならこっちにも考えがある!」
流石にどチビのとこの眷属になるのは少年にとってどうなんやろ?
「僕を怒らせると怖いんだぞ!後悔するなよ!」
少年にとっては入れてもらえるファミリアがあって嬉しいやろけど、入った後が大変やろな
とゆうかこのどチビ、さっきからこっちが無視しとるのをいい気に好き勝手言ってくれるの
「僕の眷属がぜぇっったいに君の眷属達をボコボコにしてやるからなぁー!」
一人も眷属がおらんくせに何言っとるやこのどチビは
「絶対!絶対!絶対!ぜぇぇっっっっったいだぞ!!」
……よし決めた!
「おい、よう見とけどチビ」
「あぁ!?やっと反応したと思ったらいったい何を見ればいいんだい?君のそのあるかないかわからない胸かい!?」
まぁええそのぐらいは我慢したる、ちょーど少年も出てきたところやしな
にしても落ち込んどるちゅうことは案の定だめやったんやろなぁ
思わずにやけてしまう
出てきた少年の後ろから近づく
「はぁ〜まただめだった…」
………三回目はなんて言うんやろな?
「よぉ少年また会ったな!」
「うぉ!」
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