産屋敷輝哉の企み
……もう、大丈夫です」
「……やっと、手合わせができそうですね、雫さん」
「はい」
スゥと一息吸える間をおいて大谷誠が突っ込んでくる
《風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎ》
(もう避けない、もう逃げない、ちゃんとしたお返しをしないと、この人に失礼だ)
息を吸い、脱力し、刀を下へ向け、集中する。
恐ろしい速さで振り下ろされる木刀が体に触れる瞬間、息を止める
《時の呼吸 壱ノ段 瞬き》
自分を除いた全てのものが欠伸が出るほどのろまな世界で、振り下ろす大谷誠の横に立ち、木刀の刃を首元に添えた。
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