災害救助訓練とクラス
除籍者が早々に出たヒーロー科の1-Aですが、授業は平常通り行われます
午前は普通の高校必修科目、午後からヒーロー基礎学が始まります
「あー、最初のヒーロー基礎学だが、他クラスとの兼ね合いで災害救助訓練を最初に行う、今日は入学前に送ってもらった個性届けと要望に沿った戦闘服が届いている・・・これを着て会場に向かう」
ヒーローは自分のスタイルにあった戦闘服・・・つまりコスチュームを着る
被服控除と呼ばれるシステムがあり、それは先程先生が言っていた個性届けと要望プラス身体情報を学校に提出すると専属のサポート会社がコスチュームを用意してくれるというもの
私が頼んだのは変形しても破れない服、後防寒具になる厚手のマントと小物入れ
それ以外は別にと要望したら・・・
『ごめん、無理☆』
と書かれた紙とマント、小物入れ用のポーチとベルトが入っていた
・・・
「はぁぁぁ!?」
「先生どういうことですが無理って!!」
「うるさい星野、ちょっと来い」
廊下に出た私と相澤先生は何故コスチュームが無理なのか説明された
「お前の個性だと戦闘服は自前で出した方が良いと会社が結論付けた」
「こういう変身する個性だと自分の体毛・・・だいたい髪を媒体として同じ性質の服を作るんだが、お前の場合特殊でな。普通に破けた。最新式のサポートアイテムに特殊なリストバンドが有るが、リストバンドのボタンを押すだけで別の服にすぐ着替えられるアイテム・・・ただお前の場合それすらも戦車なんかに変身したら大きさ合わなくて壊れるだろ。だから無しになった」
「え、えぇ・・・」
「破かないなら体操服で受けろ、嫌なら個性で作れ」
「えー・・・」
相澤先生はそのまま移動の準備を始めたので、私は急いで体操服に着替えて会場に向かうバスに乗り込みました
バスの中?
私だけコスチューム無しなことにクラスメイトからクスクス笑われたよ
死にたい
「水難事故、土砂災害、火事・・・etc、あらゆる事故、災害を想定し、僕が作った演習場、その名もウソの災害や事故ルーム!!略してUSJ」
(ヤバい名前だ)
「僕の名前はスペースヒーロー13号、個性は【ブラックホール】どんなものでも吸い込みチリに変えてしまいます」
「この個性のお陰で沢山の方を災害から救助することができました」
「それと同時にこの個性は簡単に人を殺せる力です・・・皆さんにもそんな個性を持った人が居るでしょう」
「一歩間違えれば容易に人を殺せてしまう・・・そういう行き過ぎた個性を個々が持っていることを忘れないでください」
「暗い話はここまで、では皆さん今日は人命の為に個性をどう活用するかを学んでいきましょう!!」
13号先生の有りがたい小言を聞いた後相澤先生と13号先生の案内で6ヶ所ある災害ゾーンを回っていく
暴風・大雨ゾーン、水難ゾーン、火災ゾーン、山岳ゾーン、土砂ゾーン、倒壊ゾーン・・・2時間かけてじっくり各ゾーンの注意点を説明されて今日の授業は終わる
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