プロローグ
桜舞う四月、別れを経て新しい出会いと生活が始まる
私こと織斑 一夏は新たな一歩を踏み出す為に世界で唯一、たった一校しかない学園の門を潜り新生活をスタートする所だ
学園の名はIS学園、私は この学園に入り絶対に卒業し優良企業に就職する、それを目標にしている
私には9つ離れた姉がいる、姉は歳の離れた私を亡くなった両親の代わりに育ててくれた、だから恩返しをしたいし姉に感謝を込めた贈り物をしたいと考えているからだ
とはいえ、実は私には弱点と言うか欠点、トラウマがある
それは一部を除いた異性とマトモに会話が出来ない事と人見知りをする事だ
私の姉 織斑 千冬はISの搭乗者で日本代表でありISの世界大会モンドグロッソの初代 総合優勝者だった。数年前 第2回モンドグロッソ決勝を会場で姉が用意してくれた1番試合が良く見える席へ向かう途中で誘拐された
理由は姉のモンドグロッソ二連覇を阻止する為、たったそれだけの為に私・・・否、俺は誘拐され 暇を持て余した誘拐犯のお遊びで怪しい薬を注射で投薬され、男から女へと身体を造り変えられ、純潔を奪われる寸前で決勝を棄権した姉に救出された
その後は大変だった、国家代表である姉の行動は問題にならない訳が無く色々あって姉が第一線から退き、モンドグロッソ開催国であるドイツに1年間 指導者として働く事で一応の収束を見せ、私は私で警察とドイツ軍の人に何度も事情聴取され、もう精神的にいっぱいいっぱいで、何を話したかは あまり覚えていない
さて事情聴取から解放された訳だが、今までと違う性になってしまった訳で頭は もうパンクしそうだったが、姉の親友でISの生みの親の束さんが何故か現れて色々と面倒を見てくれた
うん、そう私が人見知りをするのは、誘拐されたのが原因で軽度の男性恐怖症の様な状態にあるから
慣れれば比較的大丈夫だが、慣れるまでに時間がかかる。まぁ半年程はドイツで軽く引きこもりながら女のイロハを束さんやクロエに教わったりしたんだけどね?うん
実質女子校のIS学園なら あまり気にならないだろう、と考えていたが人生は上手く行かないもので、世界初の男性IS適合者が現れてしまった
ちょっと うっ ってなったが、彼も好きで そうなった訳じゃ無いだろうから極力 接触は控えたい
たとえ、私が束さんからISの整備を直伝されていて、整備・改修機能特化型の専用機を持っていたとしても、だ
同じクラスになる可能性だって8分の1だし、仮に同じクラスになっても彼が近くの席になる可能性だって低い筈、多分
さて色々と前置きが長くなったが、私は深く息を吸い、ゆっくりと吐いて校門越しに校舎を見据えて覚悟を決めて一歩を踏み出す
新しい出会いの数々に期待と不安を抱いて、自分の夢への一歩を踏み出す為に、まずは入学式に出なければ
そういえば姉は大丈夫だろうか?
予期せぬ男性IS適合者でゴタゴタが多いって言ってたけど、とIS学園で教師をしている姉を想う
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