生徒指導室で
全く集中出来ないまま3時間目と4時間目を経て昼休みが来てしまい
「織斑、来い」
「・・・はい」
と姉の凄味が効いた声に素直に従い断頭台に向かう罪人の様な気分になりながら姉の後ろを付いて行き職員室に辿り着き
「少し待っていろ」
「・・・分かりました」
姉は私に そう言い職員室に入って行き、私は指示に従い職員室の前で待機していると姉は直ぐに紙袋を持って戻って来て
「待たせたな、来い」
再び移動を始めた姉に着いて行き生徒指導室へ入る様に言われ中に入ると、姉は扉の鍵を閉め
「よし・・・座れ一夏、なんだ その断頭台に掛けられた罪人みたいな顔は」
と姉に言われ私の頭の中を疑問が支配して喋れずにいると
「あぁ、まさか生徒指導を本気にしたのか? お前のアレは別に お前が悪い訳では無い、むしろ姉としては嬉しいと思っている・・・教師としては少し注意はせねばならんが、わざわざ昼休みに呼び出す程では無い。ほら座れ」
「う、うん」
姉に言われ椅子に座ると姉は紙袋から お弁当を取り出し私の前に置き、私の正面の椅子に座る
「織斑先生? 」
お弁当を見てから姉を見ると
「本当はダメだが今は姉妹で昼を食べるだけだ、この部屋に居る間だけはプライベートの時間と言う訳だな。だから先生はいらん」
と姉は、家に居る時の優しい雰囲気になって言う
「分かったよ姉さん」
私は頷き お弁当を開くと中にはサンドウィッチが入っていた
「姉さんが作ってくれたの? 」
「そうだ、と言えたら良かったが学食で販売されているモノだ。本当は今日ぐらい作るつもりだったが、イレギュラーの対応で時間がな」
私の問いに姉は肩をすくめて答える、その姿を見て改めて自分は姉な愛されていると感じ
「無理したらダメだからね? 姉さんは何でも抱え込みがちなんだから」
「・・・善処はしよう」
私が本気で心配している事が伝わったのか姉は私から目を少し逸らして自分のサンドウィッチを食べる
その様子を見て、相変わらず頑固だな と思いつつ私も自分のサンドウィッチを食べ始め、IS学園の料理のレベルに驚く
流石、多国籍の学園だけ有って物凄く美味しい とサンドウィッチを食べながら思い、ふと姉へ尋ねる
「ちゃんと洗濯物貯めずに洗濯してる? あと部屋の掃除とか 」
「・・・もちろん、している」
私の問いに姉は私に目を合わせずに答える、その様子を見て
「・・・ 確か寮監だったよね? 姉さん、夕食の後に部屋に行くね? 」
にっこり笑み姉へ言うと見るからに、あからさまに汗をかき始め
「その、なんだ? ほら機密扱いの書類も有る、だから部屋に入れさ訳には・・・」
「行くね? 」
明らかに嘘をついている姉に再度 意思表示をすると
「・・・わかった」
と今度は姉が断頭台に掛けられた罪人みたいな顔をする、つまり姉は嘘ををついていたのを確信する
「別にそんな顔しなくてもいいよ、八月一日 君の対応とかで忙しかったのは分かるし。素直に言ってくれれば掃除と洗濯ぐらい私がするから、ね? 」
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