05 茶々丸開発編 第3話 未知との遭遇?
あの後行われた話し合いで、聡美は超とすっかり意気投合し、研究協力にあっさり了承した。
私はというと、本気か冗談か微妙なラインのお誘いは受けたが聡美との共同研究で私にできる事があれば手伝うよ、とは答えておいた。
なんか、飛び込む気にならないんだ…協力はするし、してもらうけどさ。
一応、研究データの入手経路なども問い詰めてはみたが返事は
『どこにでもセキュリティーの甘い人はいるものヨ…ちょっとしたヤンチャという事で許してほしいネ。
誰だってヤンチャのひとつやふたつした事はあるものヨ。二人ともちょっとは心当たりあるはずネ』
だった。
…私達もいろいろとそういう面では問題ある事もやった事あるし…別にデータの盗用とか研究関係で不正をしたとかいう事ではなく…
私のホームページに来た懲りないバカとか、研究室に何度か不正アクセスしてきた奴を私単独もしくは聡美と協力して徹底的に制裁した事が…何度かあった気がする。
ただ…その時いろいろとまずい事もやったわけで…深く追求しあうのはお互いのためにならないだろう、うん。
って事で超は教授から外部の共同研究者扱いでプロジェクトの参加許可を取り付け、正式に開発に協力する事となった。
んで…あっという間に溶け込みやがった上に、聡美と協力して目標の取りまとめを裏でやってるみたいで…
本当に有能な事で…っていうかさ?
ロボット工学にこだわらなければ、今の聡美クラスの人材は大学教員を含めれば相当数いる…聡美が成長を続けるならあっという間に引き離すだろうが…現状は麻帆良内でのトップクラスに小6の生徒がいる、という事でしかなかった。
超は低く見積もってもそんな聡美に勝るとも劣らない能力を有している。しかも、機械工学のみならず生物工学や量子力学でもだ。
…そう、その方面でも学生の協力者こそ作っていないが、教授を口説いて非公式に、研究に参加してやがるんだわ、休みが終わったらしばらくは来れないとか言ってはいたけれども。
それだけにとどまらず東洋医学や料理に関する知識、腕前もプロ並みのようで、さらに麻帆良祭で屋台を出してみたいみたいな話もしてて…聞く限り経営学も修めてるような気がする。
私はさすがにそこまではよくわからんけどさ。
も一つおまけに…これは私の勘だが…武術も相当なレベルで修めてる様で…私の護身術に毛が生えた程度の柔術では手も足も出まい…何なんだよ、このチートは…
そんなチートに
『さすがちさめサン、私よりもずっと良いもの作るネ』
とか言われても素直に喜べない…聡美や超が人工知能開発だけに取り組めば私よりもいい物が作れるだろう。
聡美がいくつかの分野に分けて費やしている時間を人工知能分野だけに費やして初めて私は彼女に並べているのだから。
それでも一般的に見たら才能あるってのはわかってんだが…なぁ…
そうそう、条件の一つ、この都市の秘密についてはDVDに焼いた完全版をもらった。
怪しい施設や怪しい人、本物でありそうな都市伝説等々に関しての状況証拠が添えられた考察が追加されていた。
そこから導き出される仮説や社会構造…といったものが本体としてのっていた。
加えて、情報ソースは諸事情により秘密とされていたが、断片的ながら事実としての魔法使い達が記述されていた。
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/4
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク