武器ハンターニードル
リクがシャボンディ諸島を出て一週間、ログポースもなく気ままに旅を続けているが、かれこれ遭難していないのはリクの航海技術の高さだろうか。
カームベルトにさしかかるも能力でボートと自分の認識を隠す。
そして時折釣りをして海王類を海からおびき寄せて、倒して食糧にする。
そんな繰り返しをしながら二週間、新世界を経てカームベルトを抜けた。
西の海の海は穏やかだったが船員はリクしかいないので気が抜けなかった。
しかし疲れが溜まっていたのか甲板で仮眠を取るリク
スヤスヤと眠っていたが何者かの気配を感じて跳び起きた。
「おっ!起きたようだな!俺はニードル!賞金稼ぎでもあり武器ハンターさ!おまえのその腰の刀!頂かせてもらうぜ!」
そう言って高らかに宣言する男ニードルに対してリクは
「……じゃあおまえが俺に勝てたらこの最上大業物、祢々切丸をやるよ」
寝起きなのか少々不機嫌ながらもちゃんと対応するリク。一方ニードルは
「最上大業物か……!いいねいいね!燃えてきたぜ!それを手にすれば益々俺の名が挙がるってわけだ!」
「ただし俺が勝ったら言うことを一つ聞いてもらう」
「いいぜ!そうこなくっちゃつまらねえからな!乗ったぜ!」
意外と真っ直ぐな性格なんだとリクは思った。
そして立ち上がって欠伸をするリクとは対照的にニードルは元気よく
「さあ!おまえも刀を抜いた!抜いた!」
と言いつつも刀がないニードル。それを思ったのかリクも
「おまえは……?」
「俺はな……こうさ!」
そして何もない空間から刀が突然現れた。
それを見たリクは
「能力者か?」
「そうだ!俺はポケポケの実の収納人間!俺は空間ごとあらゆるものを自分の時空間に収納させることができる!そして瞬時に取り出すこともできる!」
自分の手の内をペラペラと明かすニードルにリクはよっぽどの自信家かそれともなにも考えていない奴だと認識した。
「ふあ~あ……さて、やるか」
「準備はいいようだな……じゃあ行くぜ!」
とニードルは凄まじい速さでリクに迫ろうとするがその前にニードルはリクを認識することができなくなってしまった。
それを感じたニードルは
「おまえも能力者か……大方姿を消す能力らしいが……俺は覇気も習得してるんだぜ!おまえは……そこだ!」
と覇気で感じた方へ刀を振るうがニードルが視えたリクは振り抜いた刀をすり抜けた。
「なっ!?」
そして首筋に感じる感覚を前に敗けを悟った。
そして思った。なぜリクの刀はなにもないところに突き出しているはずなのに感じるのか。
と少し横にいたリクの姿が消えてすぐ横にリクが現れた。
「なっ!?どういうことだ!?」
「鏡花水月。認識をずらす技さ。例え見聞色でも俺の纏った覇気を越えなければ正しい認識を読み取ることはできない」
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