ハーメルン
「信濃」戦記録
会談?

「なぁ?キャンベル?」
「だから言ったろ、ウォルターだ。」

日の出と共に現れる日本海軍艦隊

「異様、だな。」
「あぁ、この艦艇を考えた奴は
 この時代の人間じゃないな。」

『失礼、キンメル閣下、ウォルター閣下』
「おぉ、キミか。」
『はい、彼を連れて来ましたので』
「うむ、入室を許可する。」
〔失礼します〕
「「ん?日本語?」」
〔大日本帝国海軍臨時技術大佐、畝傍です〕
『だ、そうです』
「なんと、キミが流暢に英語を喋っておったから
 てっきり喋れるものだと思っていたわ!」
『まぁ、こうやって流暢に喋れるのは
 帝国に居る、在住アメリカ人の方に
 語学研修を願いまして、
 我が《海軍特殊陸戦隊》は、
 全員、英語は勿論、アジア圏の言語、
 ドイツ語、イタリア語も
 頭に叩き込んでいますので』
「は?」
「ば、バイリンガルだと?」
『ま、この方、畝傍大佐のせいで
 “覚えさせられた”んですよ』
〔あの、神宮中佐?〕
〔なんでしょう?〕
〔話が進まないのですが?〕

〔あ〕
「ん?どうした?」
『いえ、我が帝国から持ってきた
 物資をどこなら設置できるか、
 今後のハワイ州の扱いの話を
 すっかり忘れてました』

(なぁ?この隊長は大丈夫なのか?)と、
目線で訴えて来るキンメル閣下

こめかみを抑えて
(治らないんですよ、コレ)と、
首を振る俺

『では説明しますね?』


真空管加熱式小規模蒸気タービン発電機

「な・・・コレは。」
「確かに、騒音はいずれの技術革新で解決できるな。」
『川か、水資源さえあれば、
 真空管で熱湯を作り、
 その蒸気でタービンを回し発電する、
 そして、2~30世帯は、賄える試算です』
「うむ、これなら空き家を転用し
 幾らでも作れるな。」
「確かに、保水、点検業務の仕事も増え
 新たな雇用を生み出せる。」
『そして、このハワイ州産の
 “塩”を造って欲しいのです。』
「塩、か。」
「確かに周りは海と言う膨大な資源があるが、
 それに向く海岸は対してないぞ?」
『それに関しましては
 持ってきた工作機械があるので
 それを使います』
仕様書を見せ判断を促す
「ふむ、浮桟橋を兼ねるのか。」
「なるほど、海水を直接吸い上げ
 艦内の窯で蒸留し、
 水と塩に分けるのか。」
『いかかでしょう?
 ただ、この方法は
 “海が綺麗な事が大前提”なので、
 海を綺麗に保つ雇用も生み出せます。』
「「おぉ~。」」

(いいな~、直接会話出来て、
 まぁ、俺が外国語全般ダメダメなのは
 わかってるけどさ、ねぇ~)

〔畝傍大佐〕
〔はい〕
〔大まか賛同を頂きました、
 直ぐに設置場所の選定を始めたいそうです〕
〔良かった、
 “河川級輸送艦”を
 持って来たかいはありましたね〕
〔では?〕
〔はい、どんどん進めて下さい〕
〔では〕

『両閣下にお聞きしたい事があります』

[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/2

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析