ハーメルン
転生して電子生命体になったのでヴァーチャル配信者になります
#7 違和感が払しょくできないよ!

「はいはいぐるぐる~、ど~ですか~?見えてますか~?」

『なんか不思議な形してんな』『こんなじっくりみたことねー』『教育関係の映像データだけじゃ3Dモデルなんてつくれねーぞ!?』『環研の保護棟で見たことある』『←まじかよ環研の関係者!?』『国のエリートがV配信見てんのかよ…』

様々なコメントが流れていきますがその中で私は『作ってるとこ見たかった』というコメントが目にとまりました。
人形作りの場面を切り抜いた動画もそれだけでかなりの再生回数となっていたので、もしかしたらそれなりに需要があるのかもしれません。
とはいえ前回の配信では3Dモデル一つ制作するのに一枠使っているので毎回3Dモデル制作配信をしていてはほかの事が出来なくなってしまいそうです。

……私も何かつぶやきを投稿できるSNSのアカウントを持つべきでしょうか?
生配信はこの白い空間の開拓をメインにして、その他小物の制作風景などはSNSで投稿していく、という風にしていこうかな?

「さてさて~それでは唐突に植えましたこの木さんをですね~複製していきますよ~」

そういって私はまたまた格納領域より一つの道具を取り出します。

「『写し火提燈(うつしびちょうちん)』です~この提燈はですね~その光に当てられた3Dモデルと全く同じ3Dモデルを作り出す便利な道具になります~簡単に言えばコピペ提燈です~」

『コピペ提燈wwww』『コピペを視覚化したアイテムか』『他の道具とおんなじデザインかわいい』『ははーん、さてはめんどくさくなったなw』

さすがに山を覆うほどの木を手作りするのは骨が折れるんですよ!

その提燈は私の頭ほどの大きさで、持ち手部分は紙垂が垂れ、白い貼り紙の中でぼんやりと揺らめく火の光が確認できます。
さて、この提燈を使うと照らされた木には当然影ができるのですが、その影が本体と同じ色形を持って出現します。

「どんどん増やしてどんどん植えていきますよ~」

そうして数百本ほどに増殖させた木を適当に山々に植えていきます。見た目は緑の山に木々が生い茂るように配置することが出来ました。
ですが、遠目から全体を確認してみると妙な違和感が……。

「……なんかゲームっぽくない~?」

冒頭と同じことをつぶやいてしまいます。適当に植えた木々は近くで見れば確かに自身が森の中にいるような感覚を持つのですが少し離れてみると何とも不自然なものでした。
後から考えれば当たり前ですよね、ランダムに植えたといっても植えた木はそのすべてが全く同じものなのですから。
幹の太さや全長、枝の数や葉の付き具合まで全く同じ。
その同じ木がいくつも存在している光景はまさに違和感だらけ。これは、失敗ですね。
何とか修正しようにも、今から別パターンの3Dモデルを創るには配信時間が足りません。木の位置を変えてごまかそうとしてもどこかで違和感が出てしまいます。
そうこうしている内に配信終了時間になってしまいました。

……とりあえず今日はこのぐらいにしておきましょう。

「え~と、途中ですけどもう時間になりましたので~ここまでにしたいと思います~」

『いかないで』『いかないで』『もうか、早いな』『植林配信助かった』『おつ』

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