Assault soldier
「七海隊員と諏訪隊員の戦いに、村上隊員が乱入……っ! 戦況は三つ巴の様相を呈して来たぁ……っ!」
画面に映る七海、諏訪、村上を見ながら桜子がオーバーリアクションで実況する。
息もつかせぬ展開に、会場全体が沸いている。
七海と日浦の鮮やかな連携による堤撃破や、七海の派手なメテオラ殺法。
そして、そこに満を持してNO4攻撃手村上鋼がやって来たのだ。
これで、盛り上がらない方がどうかしている。
「諏訪隊員を追い詰めた七海隊員でしたが、村上隊員の乱入によって取り逃がした形となります。これは七海隊員としては悩ましい展開か……っ!」
「まあ、ある意味では当然の展開ではあります。七海隊員の戦法の性質上、こうなるのは必然かと」
「ふむ、それはどういう……?」
東の言葉に桜子が反応し、東は丁寧に解説する。
「メテオラ殺法と呼ばれる七海隊員の戦法は、メテオラを狭い範囲で乱打するのが特徴です。メテオラはただでさえ、爆発の時大きな音と光を発します」
つまり、と東は続けた。
「それを連続で使用しているのですから、天候が『濃霧』であっても音と光を頼りに七海隊員の場所に辿り着く事は容易です。いわば、大声で自分の居場所を喧伝しているようなものですからね」
確かに、東の言う通りメテオラは弾丸を爆発させるという性質上非常に目立つ。
それを連続で使っているのだから、居場所がバレるのもある意味当然だ。
「成る程、それで村上隊員はベストタイミングでの乱入に成功出来たワケですね。来馬隊長と別役隊員もすぐに合流出来る位置にいますし、メテオラ殺法の弱点がこんな形で響いて来るとは……」
桜子は感心するようにうんうんと頷き、実況に戻ろうとする。
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