ハーメルン
異世界来たので好きに生きる
十話


翌朝サンドイッチを作って鞄に詰め込みポーションを多めに入れて腰につける分もいくつか増やして武器の確認を済ませて家を出る。
十階層に降りるのは探査がいれば楽だったはずだ。
それでも戻ってこなかったということは死んだかトラブったか。
別に気になるとかではなく名前を思い出せないのが嫌なだけである。
他人がどれだけ死のうと私には関係ない。
…まぁちょっとした感情はないでもないが…
あの子供達の増長を諌める人間は多いに越したことはない、それだけだ。

いつもより早い時間に受付に行くと眠たげなおじさんが座っていた。

「お、今日は随分と早いな」

『昨日入った双剣士と剣士は出てきた?』

「交代した後は知らんが俺は見てねぇな…
そういや高ランクのヤツも帰ってきてねぇな」

深層に潜ったとしてもここの階層は25までだ。
それ以降は入口が見つかっていない。
だから高ランク…星六以上が帰ってこないなんて[ありえない]

「なんかあったのか?」

『それより高ランクは誰?』

受付のおじさんは、リストをめくりながらぶつくさと文句を言う。
悪いとは思うが早くして欲しい。
奴隷使いならそいつが帰ってこないなんて
嫌な予感しかしない。
[遊ばれてる]なら早く見つけた方がいい。

『あったぞ、ショーゴだ。奴隷使いのショーゴ』

最悪である。
こちらに来た子供達の一人。
奴隷の女を侍らかし好き勝手やっているのに
国の保護下というだけで手出しを受けない。
男の奴隷を力にあわないダンジョンで鞭打ちながら
戦わせる外道としてここでは有名である。
そしてあの陰気な男…リックが注意した奴だ。

こんな[魔眼]が無ければ…神様の願いでなければ
さっさと殺しておきたい男とそいつにわざわざ道徳的面から注意したお人好しが邂逅したなら今頃地獄だろうな…
銀貨1枚をカウンターに置いてダンジョンに走り出す。

「おい!なんかあったのか?!」

おじさんの声を無視してダンジョンを走る。
神様に貰った会わずともそこに居らずとも監視ができる方法…【追跡者の魔眼】を起動させる。

『チェイサー起動…東井昇吾に固定、視覚解放』

最短で二層の入口をくぐり抜けると右目に別の光景が映る。
奴隷の頭を踏みつけて悪態を吐き散らしているようだ。
ざっと見てもそこに2人はいない。
コフコフという呼吸音に鳥肌がたつが仕方ない。
岩場のある階層にいるのか…2人とはもう会ったみたいだな。
見つけ出せだのなんだの言ってるし、既に痛めつけた後なのかもしれない。
右手に見える鞭は血に濡れており地面に血液が落ちている。
見える範囲の奴隷は、そこまで大怪我をおっている様子はない。

『情報が足りないな…最短でいくか…』

魔力をかなり持ってかれるから月一以外でやりたくないんだよ。
これで死んでたらマジで許さん。

『英智の魔眼解放…脳内看破、記憶索敵』

木の上に登って左目を開く。
右目から伝わる東井昇吾の情報を左で見ることで
過去の情報を見ることが出来る。
便利だが目が死ぬ。
そしてこれには子供達以外の使用は限定的にしか使用出来ない上に魔力を極限まで持ってかれる。

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